BRAND NEW FRAME.NOTE

セルフコーチング、自分を変える質問の力とは?自問自答が人生を変える。

記事内に広告が含まれています

「もし、死にそうな状況になって、助かる方法を考えるのに1時間あるとしたら、どんな事をするか?」と、アインシュタインに質問したら「最初の55分は、適切な質問を探すのに費やすだろう」と答えたそうです。

自分の人生の質を高めたり、成功するためには、自分自身に対して良い質問をしてあげることが大事なのです。たしかに、成功者と言われる人は、自分自身に良い質問をされていることが、書籍などを通してわかります。

では、なりたい自分になることを想像して、自分自身に対して良い質問をしてみてください。

どうでしょう、質問できましたか?

恥ずかしながら、私は「ぽか~ん・・・」としてしまい、質問ができませんでした。でも大丈夫です。この本を読むと良い質問ができるよう質問スキルが上がると思います。

 

 

自分を変える行動改善の方法とは?

人の行動や態度は簡単には改善できない

自分を変えようと決断したら、後は行動するのみです。では、著者「マーシャル・ゴールドスミス」からの次の3つの質問を自分にぶつけてみましょう。

■あなたが改善したいことは何ですか?・・・体重を減らす(大きな目標だ)、転職する(これも大きい)、キャリアを変える(もっと大きい)といったことかもしれない。あるいは、髪型を変える、お母さんにもっと電話する、居間の壁の色を変える、といったささやかなものかもしれない。何を変えたいとするかは、私の判断するところではない。
■どのくらいの期間そう思っていますか?・・・朝起きて「今日こそ変えるぞ」と思うことが、何か月、あるいは何年の間、続いていますか?
■それで、どんな結果になりましたか?・・・つまり、ある瞬間、自分を変えようと決意し、行動し、満足のいくような結果を得られましたか?

トリガー 自分を変えるコーチングの極意(P17)

どうでしょう? 最初の質問は答えることができても、後の2つの質問で詰まったとしたら、自分の行動や態度の改善が難しいことを実感されたのではないでしょうか。

なぜ、人は自分の行動や態度を改善することが下手なのでしょう。そして、改善を妨げる原因を知ることができれば、対応することができそうです。

では、改善を妨げる原因にはどんなものがあるのでしょうか?

行動の改善を阻む環境トリガー

自分の行動を妨げる要因として、環境というトリガー(引き金)があります。

環境は、私たちの生活の中でもっとも強力なトリガーである。それも、常に私たちのために働くとは限らない。計画を立て、目標を設定し、その目標を達成して幸せになろうとする。それなのに、環境がいつも邪魔をする。台所からベーコンの香りが漂ってくると、コレストロールを下げなさいという医者のアドバイスを忘れてしまう。同僚が毎晩遅くまで残業するので、同じように頑張らなくてはという気持ちになり、子供の野球の試合を忘れてしまう。一つならず、次々と。携帯が鳴ると、大切な人の目を見る代わりに、明るくなった携帯のスクリーンを見てしまう。こうやって環境は、私たちを思わしくない行動へと走らせるトリガーとなる。

トリガー 自分を変えるコーチングの極意(P10)

禁煙したい(なりたい自分)、でも煙草の匂いを嗅ぐと(環境)、吸いたくなって吸ってしまう(行動)。
ダイエットしたい(なりたい自分)、でもチョコレートがあると(環境)、食べたくなって食べてしまう(行動)。
帰宅したら勉強する(行動計画)、でも子供の寝かしつけをする(環境)と、いつの間にか自分も寝てしまう(行動)。

このように、なりたい自分や自分の行動計画を妨げる環境要因はたくさんあります。そして、環境トリガーを甘く見てはいけません。今までさんざん、人の改善活動を邪魔してきたわけです。思いあたる節があるでしょう。

では、そんな環境のトリガーに対応していくにはどうしたらのでしょう?

トリガーから始まる習慣のループ

まず、どのような『きっかけ』や『環境トリガー』があり、どういう結果を招いているか知る必要があります。

『習慣の力』という興味深い本の中で、著者チャールズ・デュヒッグはABC分析を、習慣を破り新たな習慣を作るために応用している。先行条件、行動、結果の代わりに、彼はきっかけ、ルーチン、報酬という言葉を使う。この三つの要素は、習慣のループとして知られる。喫煙は、ストレス(きっかけ)、ニコチンの刺激(ルーチン)、一時的な精神的満足(報酬)からなる習慣ループである。タバコをやめようとすると体重が増えることが多い。それはルーチンとなっているニコチンを、食べ物で代用するからだ。そうすることによって、彼らはデュヒッグの習慣を変える鉄則に従っている。きっかけと報酬はそのままで、ルーチンを変える。だが、そのやり方はまずい。腕立て伏せ(体を使うことならなんでもいい)を三〇回するほうが、食べる量を増やすよりずっと効果的だ。

トリガー 自分を変えるコーチングの極意(P77~78)

ABC分析というのは、Antecedent:先行条件、Behavior:行動、Consequent(結果)の頭文字を取ったものです。詳しくはこちらをご覧ください icon-arrow-circle-right (論理療法 ABC理論 wiki

先ほどの例「禁煙したい(なりたい自分)、でも煙草の匂いを嗅ぐと(環境)、吸いたくなって吸ってしまう(行動)。」の場合、煙草を吸いたいというストレス(きっかけ)があり、煙草の匂い(環境)を嗅いで我慢できなくなり、結果煙草を吸ってしまい(ルーチン)、ストレスから解放される(報酬)という流れで『習慣のループ』が働いています。

本書の著者:マーシャル・ゴールドスミス氏は、行動や態度を改善することに関しては、この習慣のループを次のように修正しています。

トリガー icon-arrow-right 衝動icon-arrow-right 認識icon-arrow-right 選択icon-arrow-right 行動

なるほど。トリガーが発生しても、行動する前に、行動の選択があるということですね。煙草が吸いたくなったからといって、習慣だからと自動的に煙草を吸うわけではありません。煙草を吸わないという行動を選択することができるのは事実ですね。

ここまでをまとめてみます。

自分の行動を変えられないのは、環境トリガーが原因なのはわかりました。環境トリガーに対応するには、きっかけになる出来事を知り、ルーティン化された行動を起こす前に、行動を選択すればいいのはわかりました。

「よし、これで明日からは、自分の行動を変えられる。環境トリガーが発生したら、良い行動を選択ばいいんだな」

そう思いたいところですが、そんな簡単な話ではないのです。

「計画する人」「実行する人」という2面性

それは、自分の中に2つの人格があるからです。本書ではそれを、「計画する人」と「実行する人」と名付けています。

私たちの心の中で行動を変えようとする側面を、計画する人と呼ぶ。そして実際変わるように動く人を実行する人と呼ぼう。ギャップが生じるのは同じところだー私たちは、計画する人としては優れているが、実行する人としては劣る。

~中略~

計画が狂うのは、状況が邪魔するとか予測できない出来事が起こるといった理由ばかりではない。過去の経験を割り引いてしまうからである。私たちは過去の経験とまったく正反対のことを計画する。締切を守ろうと計画する人は、我が実行する人がそれまで締切を守ったことがないことを忘れてしまう。計画する人は、今回が違うと信じている。だが、実行する人は、締切を守れない記録を伸ばしてしまう。
計画する人と実行する人の間の大きな隔たりは、理想的な成功の条件が整っていてもつきまとう。

トリガー 自分を変えるコーチングの極意(P96)

耳が痛い話ですが、現実的です。このように現実的なところをきちんと指摘する点は、読んでいて非常に好感が持てます。まるで、目の前にコーチがいて、私に指示してくださっているような感覚なります。

変わりたい自分を、「計画する人」と「実行する人」に分けて考えるのは、参考になります。これで、できなかった自分のすべてを否定する必要はなく、あくまで自分の中の「実行する人」に注目すればよいわけです。

計画する自分が、何度も計画しても、何度も環境トリガーが発生し、実行する自分が誤った選択をして行動をする。この習慣ループを改善するために、どのように自分を振り返ればよいでしょう。

そこで、自分に対しどんな質問をしてあげれるかが行動改善に重要になってくるのです。

能動的な質問の力

日課の質問チェックシートを書こう

またいつもように、同じ過ちを繰り返したせいで、やるべきことができなかったとき、どのような質問を自分に対してしますでしょうか?

例えば、「今日、どうして禁煙できなかったのか?」といったところでしょうか。

これらは本書曰く、「受動的な質問」になります。なぜなら、できなかった原因を答えるとき、環境のせいにするからです。矢印が環境に向いています。「匂いを嗅いだら我慢できなかった」というように。

しかし、そうではなく「能動的な質問」をすることが大事なのです。

例えば、「今日、禁煙をするために最大限の努力をしたか?」というように。

能動的な質問をする。目から鱗です。たしかにこのように質問すると、環境のせいにはできません。この質問に回答しようとすれば、自分の責任になる言葉が出ます。矢印が自分に向いています。

そして、ただ能動的な質問をするだけではありません。その努力を数値化して記録していく仕組みを作ることが重要なのです。どういったものでしょうか。それは、言葉で説明するより実物をご覧いただいた方がわかりやすいかもしれません。

いかがでしょうか。これだけの質問について、努力を数値化するのは、かなり大変な作業ですよね。

ありがたいのは、行動を変えるのが複雑なこととは限らない点だ。これから本書で取り上げていく方法を理解しようとするとき、私のアドバイスがあまりにシンプルに聞こえるからといって、軽く考えてはいけない。有意義で長く続く変化を遂げるのはシンプルだ。考えるよりもシンプルだ。
だが、シンプルだからといって、簡単なわけではない。

トリガー 自分を変えるコーチングの極意(P25)

このように最初に言われていた理由がわかりました。「能動的な質問」をして記録するだけなのですが、たしかに続けるのが簡単ではありません。

ただ、「能動的な質問」だけでも、やってみるとよいと思います。環境トリガーが発生したとき、「最大限の努力」と考えると、意外と制御できます。

自己規律と自己管理の違いを知る

「能動的な質問」を考えるとき、自己規律と自己管理という考え方があるのも、これまた目から鱗でした。

行動を変えるには、自己規律と自己管理が必要である。この二つの言葉を私たちはどちらも同じように使う傾向があるが、微妙な違いがある。自己規律は、望ましい行動を達成することを指す。自己管理は、望ましくない行動を避けることを指す。

トリガー 自分を変えるコーチングの極意(P179)

本当に著者のマーシャル・ゴールドスミス氏はよく考えてくれたものです。
「砂糖の摂取量を制限するために最大限の努力をしたか?」は自己規律、「甘いものにノーと言うことに最大限の努力をしたか?」は自己管理、どちらか自分が行動しやすい言葉を使うことが大事なのですね。それが後に大きな差となるわけです。

トリガー 自分を変えるコーチングの極意:まとめ

自分を変えたいと「計画する自分」が計画しても、環境トリガーが発生し「実行する自分」が誤った選択をして、結局変化できないません。

そこで変化に関する「能動的な質問」、自己規律か自己管理かどちらか自分あった方を、日々自分に投げかけて、努力レベルを数値化し記録していくとよいということですが、なかなか簡単ではなさそうです。

しかし、変われない原因と変わる方法については、非常に勉強になりました。本書は、最初から最後まで学びが多く、ここでは書ききれません。かなりの良書だと思います。

なお、今回、私が書いていない重要なことして、「環境トリガーが発生した後、自分を変える方法としてどんな選択があるか」というものがあります。ヒントとして本書の画像を載せておきたいと思います。

この変化の輪というのも、どう行動を変えればいいかの整理する材料といて、かなり参考になります。本書のコーチングに興味がある方は、一読されてはいかがでしょうか。「能動的な質問」を使いこなして、行動を改善できる人へと成長していけたらいいですね。

 

 

モバイルバージョンを終了