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スキルに自信がない素人が影響力を持つには〇〇パワーがよい

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「本当に増えたな」とつくづく思うのが、kindle出版し、書籍経由でメルマガ登録を誘導し、高額の有料講座に販売する起業家です。(ここでは、そのような起業家を成功者とお呼びさせていただきます)

kindle出版すれば、それだけでも他人に対し、権威という影響力を持つことができます。書籍に良いレビューが増えば、社会的証明という影響力も得ることができます。スキルに自信がなくても、行動力があり、リスクも恐れず、プロフィールなどで自らの過去をさらけだせるなら、うまくいけば短期間で権威や社会的証明を手に入れ、お金を稼ぐことができます。だからこそ、冒頭のよな起業家が増えているのかもしれません。

私のように、可能な限り目立たず、それでいてスキルに自信がない人が「権威」という影響力を発揮したいなら、知識や技術を身につけるまで時間をかけるという地道な選択をすることになりますが、この選択はモチベーションとの戦いがあり難題です。それに、初心者・素人の段階で、発揮すべき影響力を間違えたら、成功に近づけないのではないかということに気づきました。つまり、初心者の段階で発揮すべき影響力として、権威を得ようと努力するのは間違いではないかということです。

今回はその気づきについて書きたいと思います。

影響力の解剖

影響力の種類はどんなものがあるか?

初心者・素人の段階で発揮すべき影響力を間違えたら、成功に近づけないのではないか

この疑問について説明させていただく前に『影響力の武器[第三版]』という書籍で紹介されている6つの影響力をおさらいしたいと思います。有名な本ですので未読なら是非読んでみてください。『影響力の武器[第三版]』では下記の6つの影響力が紹介されております。

影響力 説明(影響力の武器[第三版]より引用)
返報性 このルールは、他者から与えられたら自分も同じようなやり方で相手に返すように努めることを要求する(影響力の武器[第三版] P91)
コミットメントと一貫性 ほとんどの人には、自分の言葉、信念、考え方、行為を一貫したものにしたい、あるいは、他者からそう見られたいという欲求がある。コミットメント(自分の意見を言ったり、立場を明確にしたりすること)をしてしまうと、人はそのコミットメントに合致した要求を受け入れやすくなる(影響力の武器[第三版] P181)
社会的証明 社会的証明の原理によると、人がある状況で何を信じるべきか、どのように振る舞うべきかを決めるときに重視するのが、ほかの人びとがそこでなにを信じているか、どのように行動しているかである(影響力の武器[第三版] P263)
好意 人は自分が好意を感じている知人に対してイエスという傾向がある(影響力の武器 P324)
権威 肩書きは、獲得するのが非常に難しくもあり、同時に易しくもある権威のシンボルです(影響力の武器 P350)権威からの要求に服従させるような強い圧力が私たちの社会に存在することがわかる(影響力の武器[第三版] P371)
希少性 希少性の原理によれば、人は、機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなす。この原理を利益のために利用する技術として、「数量限定」や「最終期限」といった承諾誘導の戦術があげられる(影響力の武器[第三版] P425)

多くの成功者たちは、当然この6つの影響力を発揮しているようにみえます。例えば、何かの専門家だったり書籍を出版したりすることで、権威を発揮しているのがわかります。これから起業なり独立なりを目指そうとしている方も、何かの専門家になろうと知識やスキルを磨いておられるでしょう。権威や専門知識は人に影響を与えるため、仕事になり、そして収入になるから当然です。

楽に稼ごうとしたら騙しに近いことをやらざるを得ません。問題を煽り、商品のベネフィットをアピールし、数量や期限を限定して商品を売るセールスコピーライティングもある意味では、騙しに近い印象があります。(ただし、大儲けし、そのやり方が再現可能なら、その方法を教える専門家としてアピールすることができるのも事実です。)

「金なし、実績なし、人脈なし」が、楽して稼ぎたいなら騙しに近いことする。楽をして稼ぐことに抵抗があるなら、地道に専門家への道を歩むしかないと思われます。
しかし、専門家になるまで時間もかかりますし、専門家になってからも他の専門家と競争がありますので、成功するのは至難の業です。失敗したらリスクが残る可能性を考えると、専門家への道は間違った選択になるかもしれません。それが、「最初の段階で手に入れようとしている影響力を間違えると、成功に近づけないのではないか」という疑問の背景です。

では、どんな影響力を発揮あるいは行使することから始めればよいのでしょうか?

その疑問への回答は、本書「影響力の解剖」にヒントがありました。というのも、上記の6つの影響力を、もう少し踏み込み、影響力と影響手段として解説されていたからです。(※補足:本書では影響力を「パワー」と呼んでいます。また資源(resouse)とは人間関係において何かを行う際の元になるものと言う意味で使われております。(P8~9))

その影響力と影響手段を引用します。まずは、「資源に基ずく影響力」と「資源を持たない個人の影響力」です。

資源に基づく影響力
分類 影響力 説明(影響力の解剖 P9より)
資源 報酬パワー 報酬のコントロール
罰パワー 罰のコントロール
知識 情報パワー 説得力のある情報の提示
専門パワー 専門的知識
人間関係 正当パワー 高地位、資格
参照・魅力パワー 理想像・魅力

※正当パワーと専門パワーの融合が「権威」という影響力です。

資源を持たない個人の影響力
影響力 説明(影響力の解剖 P9より)
人脈パワー 影響力のある人の支援
共感パワー 自分の苦境の提示
役割関係パワー 社会的な役割関係に基づいた要求(市民が役所に職務を遂行するよう要求するなど)

「資源を持たない個人の影響力」を見てみますと「金なし、実績なし、人脈なし」の人は、共感パワーしか発揮できるものがありません。共感パワーを発揮できる人(=自分の過去をさらけ出すことができる人)が、リスクを恐れず行動すれば成功者になる可能性があり、共感パワーを発揮できない人(自分の過去をさらけ出すことができない人)は、地道な努力を選択をするしかないことが、この分類から読み取れてしまいます。

では、次に影響手段を見てみましょう。

影響力は18の手段で働きかけができる

人にお願いする働きかけにおいては、次の18種類の手段がまとめられております。(各手段の具体的な説明は、本書を読み知識を得ていただければ幸いです)

報酬パワーに関する影響手段 報酬の約束(好感条件の提示)
事前の報酬の付与
以前の貸しの指摘
第三者からの報酬
よい気分
罰パワーに関する影響手段 罰の警告
継続的な罰の付与
第三者からの罰
罪の意識・罪悪感
報酬や罰に関連しない影響手段 単純依頼
依頼の繰り返し(熱意の提示)
理由付け
役割関係の強調
第三者からの支援
社会的な規範の強調
ほのめかす
だます
話合い・妥協

セールスライティングは、報酬や罰に関連しない影響手段と言えそうで、コツを学べば誰でも使いやすい手段です。
昔は駄目人間だったけど、今は成功してそのノウハウを販売します系の成功者たちは、「報酬や罰に関連しない影響手段」の「共感パワー」を発揮して、権威や好意を得ているのがわかりますね。そういった成功者のやり方に抵抗がない人は、そのまま真似をすればよいのだと思います。(私には無理・・・)

初心者・素人が影響力を持つには?

さて、ここまでの段階で影響力と影響手段を見てきました。やはり資源がある影響力である「権威」を発揮するのは、資源がない初心者・素人には難しいことがわかりました。

ここで話が戻り初心者・素人の段階で発揮すべき影響力を間違えたら、成功に近づけないのではないかの疑問に対する答えについて考えたいと思います。「権威」が無理であるならば、初心者・素人は、どんな影響力を発揮あるいは行使することから始めればよいのでしょうか?

専門パワーは専門的な高度な知識を持っていることにもとづくパワーでした。そうなると、知識を活用できるのは専門家だけになってしまいますが、そう考えてよいのでしょうか。いや、素人であっても受け手を納得させることのできる知識、情報を提示できれば、それが影響力となりうるとレイブンは考えたようです。これが情報パワー(informational power)です。
(※レイブンとは米国の社会心理学者です。)

影響力の解剖(P28)

素人でも発揮できる影響力は「情報パワー」であり、それは専門家になって実績積み「権威」を発揮する前に、発揮することができる影響力なのです。

たしかに、時間をかけて「権威」という影響力を身につけるのも一つの選択だと思いますが、情報パワーなら、すぐに発揮できます。今は、noteやYoutube、Wordpress、Wix、twitter、Instagramなど、あまりコストを書けずに情報発信できます。もちろん信頼度という懸念がありますが、素人だから信頼できないということはなく、専門家は、利権が絡めば平然と嘘をつきますので、必ずしも信用できる存在とはいえません。ですから、証拠がしっかりしているなら素人の情報も影響力を発揮できるわけです。

私は、権威を得ようと努力するのだけでなく、まずは情報パワーを発揮することから始めるべきだったのです。

影響力の解剖:まとめ

素人が影響力を持ちたいなら情報パワーを発揮しよう

あなたは何ができるの?

どこに行っても聞かれる言葉の一つです。いわゆる何の専門家であるか聞かれているわけです。目標を持っていないと肩身が狭いのと同じで、専門家でないと肩身が狭い社会なのです。
起業や独立を考える年齢にもよると思いますが、専門家への道を考える場合、好きなことや経験してきたことをベースにするでしょう。しかし、今までの仕事が好きでなく、これから好きなことを仕事したいとか、新しいことにチャレンジしたい場合、一から知識やスキルを学んだり、実績を作ることになります。その場合に発揮できる影響力は何かと考えた場合、騙すという手段をとらないならば、やはり長い時間かけて専門家なる道を選ぶのが普通です。

しかし、その道は険しくて挫折してしまうこともあります。だからこそ、最初の段階で身につけるべき影響力を間違えたら、永遠に成功に近づけないのではないか」という懸念が生まれたわけですが、本書は情報パワーが影響力になると教えてくれました。当たり前のことかもしれませんが、わかっているようでわかっていないことだと思います。ただ、発信すればいいだけではないからです。読者に役に立つ情報でなければならないからです。それができれば、専門家になる道を進みながら、情報パワーを発揮し続けることで、専門家あるいはインフルエンサ―として権威を行使できる日がくるかもしれません。試してみる価値ありです。無理だと決めつけてあきらめたら人生終わりですから。

私が悔しいのは、このブログを学びのアプトプットの場として続けてきたため、情報パワーという意識を持っていませんでした。どうやら、かなり多くの時間、損したようです。
これからは、情報パワーを発揮するつもりで、ブログに取り組みたいと思います。そういう意味では、いいタイミングで、本書と出会えてよかったと思います。

 

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