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良い習慣を身につけるヒントは『4つのステップ』と、BLUE GIANT宮本大のような『アイデンティティー』にあり

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漫画BLUE GIANTの宮本大は、なぜ世界一のジャズプレイヤーになるために必要なサックスを引き続けることを習慣化できたのか?

私なんぞはやるぞと決意しても、数日後には失敗。新しい行動の習慣化しようにも、なかなかうまくいきません。すぐに習慣化を忘れます。自分のことなのに、まるで言葉の通じない動物にしつけしているみたいに、自分の言う事を自分が聞いてくれません。

「目標・目的がないと習慣化できないのだろうか」「習慣化できないは、自分のせいなのか環境のせいなのか」と、悩むばかり。

BLUE GIANT宮本大にあり、自分にないものは何か?

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣は、その問いの答えをわかりやすい説明でクリアにしてくれました。
まさに良書でしたので、紹介させていただきます。

 

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣

目的・目標設定すれば習慣が身につくのか?

習慣化には、目的・目標が必要と聞いたことがあります。果たして本当にそうでしょうか。

もし習慣化に目的・目標が必要なら、目的・目標がない下記のような悪い習慣は、何故簡単に習慣が身につくのでしょう。

ダイエットのため食事制限したいのに、つい甘いものを食べてしまう・・・
知識が欲しくて勉強したいのに、ついゲームしてしまう・・・
メタボ対策でランニングしたいのに、ついゴロゴロしてしまう・・・

上記のように、目的・目標に逆らう行動が習慣化がされてしまうことも多々あります。目的・目標のための行動は習慣化されずにです。
本書では、習慣化に必要なのは目的・目標ではなく、「仕組み」だと言います。

よく知られている知恵によれば、健康、ビジネスでの成功、リラックスと不安解消、友人や家族との時間など、人生で欲しいものを手に入れる最善の方法は、具体的で実行可能な目標を設定することだという。
何年もの間、わたしもこのようにして習慣に取り組んだ。それそれの習慣には到達すべき目標があった。学校で取りたい成績、ジムで持ち上げたい重量、ビジネスで儲けたい利益。少しは成功したが、その多くは失敗した。そうしてようやく、結果は設定した目標とはほとんど関係なく、取り入れた仕組みに左右されると気づくようになった。
仕組みと目標の違いはなんだろう? その区別を最初に学んだのは、コミック『ディルバート』の作者である漫画家スコット・アダムスからだった。目標は達成したい結果であり、仕組みはその結果へと導くプロセスである。

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣(P33~34)

悪い行動が習慣化されてしまうのは、悪い行動が習慣化される仕組みが出来ているというわけです。

何故うまくいかないのか?習慣化のコツを知ることが大事

習慣化の失敗、誰のせいなのでしょうか。

勉強を習慣化できないのは、自分のせいなのか、それとも周りでうるさい家族のせいなのか。ダイエットできないのは、つい食べてしまう自分のせいなのか、満腹になるほどのおかずをつくる妻のせいなのか。

誰かのせいにしたくなるのは、自分の力で習慣化できないからです。自分自身のことなのに、なぜ思い通りに習慣化できないのでしょうか。

ところが、いったん習慣が身についたら、永遠に離れそうにない―とくにありがくたくない習慣はそうである。よくないとわかっていても、ジャンクフードを食べたり、テレビを見すぎたり、なんでも先延ばしにしたり、煙草を吸ったりという不健康な習慣をやめるのは不可能になる。
習慣を変えるのが難しいのは、ふたつの理由がある。(一)変えようとするものが間違っている。(二)習慣を変えるための方法が間違っている。

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣(P41)

誰のせいでもありません。習慣化が思い通りにならないのは、「(一)変えようとするものが間違っている。(二)習慣を変えるための方法が間違っている。」からなのです。

宮本大から習え!習慣化するには、何を達成したいかではない!

「(一)変えようとするものが間違っている」とは、どういうことでしょう。それには行動の変化3つの層を理解する必要があります。
3つの層とは、次の3つです。
第一の層は、『結果の変化』で、自分が結果として獲得するものです。例えば体重の減少など
第二の層は、『プロセスの変化』で、自分が行うことです。例えば、ジムで体を鍛えるなど
第三の層は、『アイデンティーの変化』で自分が信じているものです。例えば、思い込み、偏見など

多くの人は、何を達成したいかを意識して習慣を変えようとする。これは結果ベースの習慣になりやすい。別の方法は、アイデンティティーベースの習慣を身につけることだ。この方法では、どのような人になりたいかに意識を向けて変化に着手する。

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣(P41)

つまり、「こういう結果を得たいからこうする」という第一の層を変えるのではなく、「こういう人になりたいからこうする」という第三の層を変えるのが習慣化のコツなのです。

本当の行動変化は、アイデンティティーの変化である。やる気があれば習慣を始められるかもしれないが、その習慣を続けられるのは、自分のアイデンティティーになったときだけである。
~(中略)~
・目標は本を読むことではなく、読書家になることである。
・目標はマラソンに出ることではなく、ランナーになることである。
・目標は楽器の演奏を習うことではなく、音楽家になることである。

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣(P46)

この説明は「なるほど!」と、納得しました。なぜなら、身に覚えがあるからです。
私の唯一の習慣である読書は、知識を得たいからというよりは、読書家と思っていたから習慣にしていました。
とは言っても、初めから自分を読書家と思っていたわけではありません。身近の人達から「読書家なのですね」と言われることが多かったため、いつの間にか思い込んでいたのです。

BLUE GIANTの宮本大は、世界一のジャズプレイヤーになると言ってます。まさにアイデンティティーの変化ではありませんか。

習慣化のヒント:行動変化の4つの法則

まずは何を変えればよいか、それはアイデンティティーであることがわかりました。では、「(二)習慣を変えるための方法が間違っている。」とは、どういうことでしょうか。

習慣を変えるための方法を知るには、習慣がどのように形成されているか理解する必要があります。

習慣形成のプロセスは、シンプルな四つのステップに分けることができる―きっかけ、欲求、反応、報酬である。
このように基本的な要素に分解することで、習慣が何であり、どのように働き、どう改善すればよいか理解しやすくなる。
この四つのステップのパターンは、あらゆる習慣の根幹であり、脳は毎回同じ順番でこのステップを踏んでいく。

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣(P62)

習慣形成のプロセスは、①きっかけ→②欲求→③反応→④報酬という4つのステップ繰り返しであることを理解する必要があります。そして、習慣化に失敗している場合は、どのステップが問題になっているか分析し、問題になっているステップをふさわしい改善をすればいいのです。

具体的には次のようになります。

問題の段階 解決の段階
ステップ ①きっかけ ②欲求 ③反応 ④報酬
良い習慣の身につけ方 はっきりさせる 魅力的にする 易しくする 満足できるものにする
悪い習慣の絶ち方 見えないようにする つまらなくする 難しくする 満足できないものにする

さらに詳しくどのように改善をしていくかについては、本書「ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣」をお読みいただければ幸いです。

良い習慣を身につけ、悪い習慣を絶つための秘訣は、この基本的な法則を理解し、それを自分に合わせて修正することだ。どんな目標も、その人の性質にそぐわないものは必ず失敗する。

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣(P71)

まとめ

習慣を変える。失敗しても何度も繰り返す。人生はやり直せるだけ長いのだ

良い行動の習慣化に失敗するため、私が抱いていた2つの疑問と答えは下記だということがわかりました。
①目的・目標設定は必要か」:必要なのは「仕組み
②何故習慣化できないのか」:「アイデンティティーを変え、行動変化四つの法則で修正していくこと

そして、BLUE GIANTの宮本大にあって私ないものは、アイデンティティーの変化だったのです。見事にオチがつきましたね。

また習慣化には、次の点も抑えておく必要があります。

習慣形成では、時の流れという魔法は通じない。二一日でも、三〇日でも、三〇〇日でも関係ない。大切なのは、行動する割合である。三〇日に二回する場合もあれば、二〇〇回する場合もある。その頻度が違いをもたらす。

ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣(P168)

ようするに、BLUE GIANTの宮本大は、長い期間サックス演奏を習慣化していたから習慣になったというより、何回も演奏していたから習慣化した。そして腕を上げたと考えるべきなのです。期間ではなく回数がポイントってことですね。

何かを行動するとき、いきなり最初からうまくいくことなど、ほとんどありません。しかし、ありがたいことに、何度も繰り返し習慣化できるよう、人生は長い時間をくださりました。ですから、習慣化したい行動があるなら、何回でも繰り返しチャレンジすればいいのです。
悩むのは、頭の良い人がやること。馬鹿な私はコツコツと繰り返し行動することにします。宮本大のようにね。

 

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