目標



やらないこと決めて、やりたいことに集中する。目標なくても今が全盛期。

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エリートの方々は多忙をコントロールしてるでしょう、手帳に書いてちょちょいのちょいです。私のようなクズの無駄忙はコントロールできません、手帳も書き続けませんし、書くネタもありません。だからでしょうか、懲りもせずについ読んでしまうのが時間術本です。
そして、読めばお約束の言葉「GOAL(目標・未来)」を決めろです。GOAL(目標)を決めれば、行動の優先順位が決まり時間の使い方も無駄がなくなりますから納得できる話です。

しかし、本当にGOAL(目標)を決めることが大事なのでしょうか? GOAL(目標)がない人は無駄だらけになるのでしょうか。今回読んだ2冊の書籍『タイムデザインの法則』と『時間デザイン』を読むとどうも、そうではない気がしてきました。

タイムデザインの法則

タイムデザイン「パッケージ理論」とは?

タイムデザインって何だろう?
本書の「はじめに」のタイトルは「時間をデザインするタイムライダーになれ」になっています。どういうことでしょう?
『はじめに』を読み進めたところ、どうやら「時間に対して新しい捉え方としてパッケージ理論という知識を伝えており、そうした捉え方ができる人をタイムライダーと名付け、時間の呪縛を越えて行く方法」を紹介している本のようです。キャッチ―な言葉が並んでます。
では、パッケージ理論とは何かというと、こう語られてます。

パッケージ理論については本文で詳しく説明しますが、一言で表現すると、「自分で自分の未来を設定することで、過去と結びついたひとつのパッケージができ、そのパッケージの中においては確たる物理法則が適応される」ということです。
少し難しい表現ですが、ようは、「未来・今・過去」は一筋の流れの中に存在するものではなく、実はひとつのパッケージになっているということです。
未来と過去が決まることで、今が構成されていく。その相対的なパッケージが、それこそ無限に存在している。それがこの世の真実です。
①「未来」を設定する
②自動的に「過去」が選ばれる
③未来~過去までのパッケージがつくられ、同時に、設定した未来を実現する流れで「今」が構成されていく

タイムデザインの法則(P3~4)

苫米地英人氏などのコーチング理論では、時間は未来から過去へ流れると言っていたかと思いますが、それとは少し違う考え方のようです。未来を設定するまでは一緒ですが、「過去へ流れる」ではなく「過去が選ばれる」になっています。さらに、未来を決めたから今が構成されるとのこと。なかなかぶっとんでいますが、ベースになっている考え方は量子力学のようです。量子力学の説明は第2章で解説されてます。私の頭では理解が難しくて眠気に襲われる内容でした。

読後感としては、物理学というよりスピリチュアルな気がします。

とりあえず、①~③の流れが新しい考え方なのは理解できました。ただし、そのことを証明しようとする著者の体験談を読むと疑問が生まれます。

未来を決めていないような気が?

次の引用は、著者の体験談から重要部分を抜き出したものです。パッケージ理論の証明になる出来事とのこと。

そのため、13日の朝から「あぁ、もうこれでわずらわしいことはないな」とホテルで気分よく目覚めて、出かける準備をしていました。
~(中略)~
その日起きた出来事はすべて調子がよくて、朝から気分もハッピーなはず。
それなのに、今、目の前で起きている現実に対してリアクションを起こすような場面になったとき、いつになくイラ立っているときのような辛辣な言葉を吐いている。
それはまるで、僕が何かに対して腹を立てているかのようでした・・・。
~(中略)~
日中のアンハッピーな表現(=怒りの表現)は何によってもたらされたのか?
それは過去の出来事ではなく、その日の夜、僕のいないときに3人の秘書たちが黙って東京で新年会を催していたという、「未来」に起きる出来事によってもたらされていたものだったのです。それが、僕のわけのわからない怒りの原因だったのだとわかりました。

タイムデザインの法則(P21~P26)

気分がよいと思われた一日。しかし、日中帯にイライラしているような言動を吐いてしまう。気分がよいはずなのになんでかなと思ったらその日の夜にイライラする出来事が起きた。日中帯のイライラは未来に起きる「怒る」出来事よってもたらされたのだったということですが・・・。いやいや、ちょっと待ってください。

このエピソード、未来を決めていないですよね?

結局未来は、今から変えられるってこと

おさらいしましょう。パッケージ理論は下記のような流れでした。(上記引用参照)
①「未来」を設定する
②自動的に「過去」が選ばれる
③未来~過去までのパッケージがつくられ、同時に、設定した未来を実現する流れで「今」が構成されていく

この理屈なら、「①夜、3人の秘書たちに裏切られる」という未来を自分で設定しないといけないのではないでしょうか。その上で、「③日中帯、イライラしている」という今が構成されるのでは? それなら、理論どおりの流れかと思います。
百歩譲って、「①夜、3人の秘書たちに裏切られる」という未来は設定していないが、その出来事が未来で起こる事によって、今のイライラがもたらされているという③の部分の説明をしているだけだとしましょう。本来は気分がいいはずなのに、なぜか今イライラしてしまうなら、未来によって今の自分が思ったように思考・行動ができていないということになります。であるならば、今を生きる自分は、未来の自分に操られているようなものです。
それに、成功する未来を決めているのに、成功してしていない者がいるのは何故でしょう。成功すると今決めた自分は、失敗した未来の自分の影響を受けているのでしょうか。

ようするに、確定された「未来」が、すでに決まっている「過去」との共同作業によって「今」の自分の気持ちや言動を決めているということです。
そう聞くと、「じゃあ、未来は絶対に変えられないの?」と思われる人もいらっしゃるでしょう。
実はその答えは、「イエス」でもあり、「ノー」でもある、と言えます。というのは、ひとつのパッケージの時間軸のなかでは、未来は決まっていても、他のパッケージをつくればまた別の未来が設定できるからです。

タイムデザインの法則(P48)

別のパッケージを作れば、未来を変えられるということは、未来は今の延長にあると言えるのでは? でも、未来が今を決めているなら、新しいパッケージを作ろうという気持ちも未来が決めていることになるか?

わけがわからない・・・

このように、個人的には本書の説明には疑問だらけです。ただ、未来は変えられそうだということはわかりました。

魔が差さないパッケージづくり

わけがわからない時間の考え方よりも大事なのは、第6章の魔が差さないパッケージづくりで説明されていた「的を絞って没頭する(P200)」ことだと思われます。

まず、魔が差すとは何かと言いますと、「自分の時間軸が不確かなものになって、自分以外の何ものかに惑わされたりコントロールされる」ことと著者は言ってます(P193)。そして、過去の出来事と今の努力で未来が決まると思っていたら、魔が差す状態になるとのこと。この点は、私の人生がそうですので、納得できるところ。

では、どうすれば、魔が差さないパッケージづくりができるのか、それが「的を絞って没頭する(P200)」なのです。何に没頭するのかと言うと、決めた目標に対する課題への取り組みです。

ここがポイントでしょう。今しか生きられない者にとっては、この「的を絞って没頭する」ことの方が、未来を決めることよりも大事な気がします。

例えば、金メダルを取ると未来の目標を決めても、実際は相手がいますから取れるかどうかはわかりません。しかし、金メダルを取る目標ための課題に没頭することはできます。そして結果として、金メダルを取れたとしても取れなかったとしても、課題に没頭した日々は幸せだったと言えるのではないでしょうか。

目標がなくたって、日々やれることを一生懸命やる。目標探しを一生懸命やるでもいいかもしれません。

「的を絞って没頭する」この点は、さまざまな目標達成理論の共通点だと認識してます。押さえておきたいポイントです。

時間デザイン

夢が予定になる時間デザイン

本書は、時間管理(スケジュール管理)と自己啓発の合わせ技一本のような内容です。時間への考え方は、未来から現在への逆算思考がベースです。未来を先に決める点では、最初の書籍タイムデザインと同じですが、こちらは、スプリチュアルではなく、リアルです。読んでいてしっくりきます。

時間管理については、エクセルでA4一枚に2週間分の予定を書き込み、印刷して使うのが特徴となってます。
自己啓発については、さまざまな自己啓発のいいとこどりのような内容で、よくまとまっているなというのが感想です。とくに、ロバート・キーガン著「なぜ人と組織は変われないのか」の『免疫パップ』の『裏の目標』考え方と同じ、「なぜ変われないのか、変われないことでどんな得をしているのか」を考えることを主張されている点はよいと思います。本書では、それを現状維持バイアスと語られています(P4)。

時間デザインで目指すところは、『夢を予定に変える』ことでしょう。こちらもキャッチ―な言葉ですね。

また、多くの人は、スケジューリングを堅苦しい作業と思い込んでいますが、その本質は夢を予定に変えるスキルです。それがわかれば時間をデザインすることが、もっと楽しくなるはずです。

時間デザイン「はじめに」

メリットは?

①紙一枚
時間デザインが、手帳やツールよりもよいポイントは、著者の言葉によると、まず紙一枚という点です。携帯やWEBのスケジュールは開いてから見るという行為が割と面倒ですが、紙一枚は印刷して壁に貼ったりしておけば、パッと見やすいですし予定変更の更新も楽です。

②逆算思考
また、時間デザインは『未来から現在』への逆算思考が基本になっている点もポイントです。逆算思考がよい点は、未来から逆に考えていくと、やるべきことが詳細にわかることです。手帳やツールは『現在から未来』への思考になりがちで、いわゆる積み上げ思考になりやすく(P147)、物事がズルズルと遅れがちなこと(P62)、やることの抜け、漏れが発生しやすいのです(P68)。

デメリットは?

個人的にデメリットに感じた点を述べたいと思います。

①書くのがめんどくさい
個人的にデメリットに感じた点を述べたいと思います。
まず、紙一枚は手帳やツールよりも使いやすいとは私も思っています。しかし、やはり書くのはめんどくさいです。こういうのは好きでないと続きません。手帳だろうがツールだろうが紙だろうが、マメに書き続けることが好きで、1日10~30分以内程度の時間でいいので、一日を振り返り明日のことを考える時間を作れる方でないと意味がないかもしれません。

②考えるのもめんどくさい
そもそも、予定なんて2週間先であっても、そんな先のことまでわからないでしょうし、何より予定は頻繁に変わります。考えるのが馬鹿馬鹿しいくらい変わります。変わるたびに、手書きで修正するのも面倒です。私は日々、日誌を書いていますので、そのめんどくささはわかります。
それに、横になって考えているうちに寝落ちしてしまいます。疲れているので仕方がないのです。人間ってそんなものでしょう。
それと、目標がない人には無用でしょう。目標がなくとも、なんらかの理由で時間管理がしたい方にはいいヒントになると思います。

やらないこと決める。これが最強

時間デザインは、さまざまな時間管理法の中でも優秀作な方だと思います。
しかし、読了後思ったのは、結局のところ世にあるさまざまな時間管理術は、次に2点を押させておけばいいのではないかということです。
①やらないことを決める
②やりたいことに集中する
その証拠に本書も、まず最初にやらないことリストを使って、やらないことを決めることから始めており、上手な時間の使い方は「選択と集中だ」と言われてます(P30)。やはり、この2点がポイントでしょう。

一方で、時間デザインの時間管理術については、人によって合う合わないはあると思います。どう時間管理するかについては、人それぞれだからです。その証拠に、時間管理術の本もかなりあります。自分に合った方法を探すために、そんな本を買ってばかりいたら時間とお金の足りない気がします。ならば、手帳、ツール、エクセルなどを駆使しながら、自分独自のやり方を研究してみるのもいいかもしれません。

やらないことを決め、やりたいことだけに集中する。時間管理術は自分独自のものを開発。これでいきましょう!

まとめ

集中夢中で全盛期

異なるアプローチの時間デザイン本から、成功するとか幸せになるためにはGOAL(目標)を決めるのが大事という定説について考えてきました。
そして、今までさんざん見聞きしてきたGOAL(目標)ありきの話は、やはりこだわらなくていいのではないか、GOAL(目標)がないことじたいは不幸ではないという結論がでました。

その結論が出た理由は次のとおりです。
まず、さまざな時間への考え方(時間が過去から未来へ流れる・未来から過去へ流れる・未来と過去がワンセット)がありますが、未来(目標)へ向けて今どのような行動すべきかという点については、「やらなくていいことはやらない・やるべきことに集中する」と同じことを主張されていますので、ここがポイントかと思われます。

そして、私自身の事で言えば、目標があるわけではありませんが、日々日誌を書いていて反省や後悔が多いときは、無駄なことばかりに時間を使って、やろうとしたことができないときです。逆に充実するのは、やりたいことだけに集中できたときです。やはり、「やらなくていいことはやらない・やるべきことに集中する」がポイントなのです。

金メダルを目指しているアスリートも、ビジネスで成功したいと努力している起業家も、日々夢中になって課題に取り組んでいるのは楽しいのではないでしょうか。スラムダンクのインターハイの山王戦で桜木花道が「今が全盛期」と言ったのも、好きなバスケに集中しもうすぐ目標達成するかもしれないからでしょう。

だからこそ、「やらなくていいことはやらない・やるべきことに集中する」これに取り組むことじたいが幸せだと思うのです。

GOAL(目標)あるなしに関わらず、まずは、やらなくていいことをやらない。次にやりたいことに集中する。
それができれば日々が全盛期のように過ごせる気がします。
GOAL(目標)がないことじたいは不幸の原因ではないと思って、やりたいことに集中する時間を増やしていきましょう。

 

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