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「オープンウィンドウ64」とは何か、ご存知じでしょうか?
「オープンウィンドウ64」とは、2018年現在メジャーリーガーである大谷翔平選手が、高校生時代に「8球団からドラフトで1位指名される選手になる」という目標達成のために実践した目標達成シートの名前です。
その「オープンウィンドウ64」は、原田メソッドという自立型人間を育成する教育手法で使用するツールの一つであり、その作り方は、WEBで調べればすぐにわかると思います。
しかしながら、どのコンテンツも「オープンウィンドウ64」の奥深さや本質的なこと伝えきれていないようです。そのことが、これから紹介させていただく本を読んでわかりました。
その本とは、『一流の達成力』です。
目次
目標達成できない理由を知る
「オープンウィンドウ64」(マンダラチャート)は、書いて終わりでは意味がありません。ここでは、本書から学べた「押さえておくべき大事なこと」を中心に書きたいと思います。
目標達成できない理由には3つの要因があった
オープンウィンドウ64の書き方を学ぶ前に、理解しておくことがあります。それは、『目標達成できない理由』と『目標・目的の考え方』を知ることです。
まず『目標達成できない理由』についてですが、3つの要因があります。
なぜ多くの人が目標を達成できないのでしょうか?
それには次の3つの要因があります。
1つ目は立てた目標はあるものの、達成するにはどう行動すればいいかが明確ではないこと、2つ目は目標を達成するのに適したツールがないこと、そして、3つ目は目標が偏ってしまっているためです。一流の達成力 原田メソッド「オープンウィンドウ64」(P6)
なるほど、言われていることはたしかに理解できます。しかしながら、3つ目の目標が偏ってしまっているとはどういうことでしょうか?若干抽象的でわかりづらいですね。
そこで、大谷翔平選手が実際に書いた目標達成シートを参考例として考えてみましょう。
大谷翔平選手の目標達成シートの書き方から学べること
下の画像は、大谷翔平選手のオープンウィンドウ64のサンプル画像です。クリックすると、画像が拡大しますのでご覧ください。
この大谷翔平選手の「オープンウィンドウ64」による行動目標の立て方が、偏りがない目標とは何かのヒントになります。ドラフトで8球団から1位指名される目標を達成するために書いたという観点でもう一度見てみてください。
すると、野球に関する行動目標をだけでなく、運や人間性と体やメンタルという要素も行動目標に盛り込んでいることに気づかれると思いますが、ここがポイントです。
つまり、「心・技・体・生活」の要素を行動目標に盛り込むということです。
技を磨く目標だけ立てても、メンタルが弱かったらよい選手になれません。生活が乱れたら成績につながりません。ですから、技を磨く以外の点も意識することが大事なのです。
大谷翔平選手の「オープンウィンドウ64」を見てみると、素晴らしい目標の立て方であることがわかります。高校1年生が立てた行動目標に「人間性を磨こう」という意識があるのです。恥ずかしい話ですが、私が高校1年生のとき人間性を磨こうなんて考えはまったくありませんでした。
このような一面からも、大谷翔平選手がメジャーリーグで活躍するようになった理由がわかると思います。
では次に、『目標の考え方』について考えてみましょう。
目標達成力を高める目標の考え方を身につける
目標達成に必要な2つの要素
もし、目標を立てるとしたら、どんな風に考えますか?お金持ちになった自分、贅沢している自分、好きなことをしている自分をイメージされますでしょうか?
それとも、もっと具体的に、高級車●●を手に入れた自分、●●で別荘を買ったなど成功している姿をイメージされますでしょうか?
もしそうだとしたら、それでは弱いのです。本書(P46)の、説明を引用してみましょう。
実は夢や目標の達成に必要な要素とは、「自分自身に対する目に見える夢や目標」と「他者や社会に対する目に見えない夢や目標」があり、この2つがあって初めて相乗効果を生み出すからです。これを「私・有形」「社会、他者・無形」の目標と読んでいます。
有形なものと無形なものを簡単に解説すると、次のような分け方ができます。【有形】・・・・・成績、順位、表彰、地位、役割、お金、物、人材、情報、時間など
【無形】・・・・・感情、誇り、気持ち、意欲、態度、姿勢、性格、理想像、資質などまた、社会、他者とは次のような人たちです。
【社会、他者】・・・・・親、親戚、兄弟姉妹、職場仲間、パートナー(配偶者)、子ども、友人、地域社会、国など
一流の達成力 原田メソッド「オープンウィンドウ64」(P46)
自分だけが幸せになる目標を立てるのではなく、他者も幸せにするような目標の立て方をしましょうということです。そうすれば「自分さえよければそれでよい」という人間ではなく、「他者のためを考える人間になる」という人間形成にもつながっていきます。きっと、そういう人は様々な人が力を貸してくれるでしょうから、目標達成につながっていくでしょう。
では、自分だけなく他者の幸せを視点に入れて目標を立てるときに役立つツールを紹介したいと思います。
夢や目標の達成力を高める原田メソッド4観点シート
原田メソッドは、目的と目標をセットで考えています。そして2軸からなる4観点で、さまざまな立場のさまざまな幸せを意識するようにした目標が立てらるようになります。
そのとき使うツールが
の「目的・目標の4観点シート」です。
例えば、高級車を買うという目標を4観点シートで考えてみましょう。すると4観点シートの書き方は次のようになるかと思います。
[私・有形] 収入アップして高級車を買うぞ
[私・無形] 家族を幸せにできて自分は嬉しい
[社会、他者・有形] 収入アップしているから家族の欲しいものを買ってあげれる
[社会、他者・無形] 高級車に乗ることは家族の夢でもある
この例のように考えると、目標とは自分だけのものではないことがわかります。誰かのために行動していれば、きっと誰かが支援してくれると思います。そうなればきっと、目標達成率が高くなっていくというわけです。
この4観点という考え方は、ビジネスの現場でも活用できます。というよりも、あらゆる場面で使いたいフレームワークではないでしょうか。
原田メソッド「オープンウィンドウ64」の書き方
『目標達成できない理由』には、3つの要因がありました。『目標達成の考え方』は4観点で考えることがわかりました。では、その点を踏まえ、「オープンウィンドウ64」を作り方には、どのようなポイントがあるのでしょうか。
「心・技・体・生活」で重要なのは何?
ここで質問です。「心・技・体・生活」の中で、一番何が大切だと思いますか?
私たちがアンケート調査を取った結果、ハイパフォーマーと呼ばれる高い結果を出せるスポーツ選手や経営者に、この4つに優先順位をつけてもらったところ、上位5%の経営者やリーダーはメンタルを最初に上げる方が多いのです。あのイチロー選手も1位がメンタルで、2位が生活だと言っています。
~(中略)~
しかし、最終的なゴールを達成した成功者たちの優先順位は過半数が心と生活を大切にしています。一流の達成力(P109~110)
「生活」これが大事なのです。よくよく考えてみれば納得です。
アスリートや芸能人で成功している方でも、覚せい剤で逮捕され失敗したり、不倫問題でスキャンダルになったりと残念な理由で、転落している方も多くいますね。これらは「生活」で失敗しているケースです。能力があるのに勿体ない転落の仕方です。
だから、「生活」が大事だと原田メソッドは強調しているのです。
全マス埋まらくても大丈夫!
では、全マス埋まらなかったらどうすればいいでしょうか?
全マス埋まらないと自分は駄目なのではないかと心配されるかもしれませんが、ご安心ください、それでいいのです。埋まる箇所、埋まらない箇所があることで、わかることがあるからです。それこそがオープンウィンドウ64の奥深さなのです。私は本書でそれを知ったとき、「なるほど!そういうことか!」と思わず納得してしまいました。
埋められないことで何がわかるのか、詳しくは、本書で学んでいただければ幸いです。
補足:オープンウィンドウ64の書き方
「オープンウィンドウ64」は、マンダラチャートをヒントに原田隆史先生が考案した、原田メソッド=「自立型人間を育成する手法」で使用するツールの一つです。
そのマンダラチャートは、大谷翔平選手の「オープンウィンドウ64」でご覧いただいたように、8×8の64マスで構成されています。
実際にオープンウィンドウ64をどうやって書くかは、本書を購入し、原田隆史先生の言葉で理解していただきたいと思いますので、このブログでは、簡単に紹介させていただきます。オープンウィンドウ64の書き方については、本書のP95~P96より引用します。
1.取り組む「テーマ」を決める。
2.「基礎思考」を8つ書き出す。
3.8つそれぞれから、さらに8つの「実践思考」を生み出す。(実践思考とは、その言葉を聞くと具体的な活動や行動、その活動場面がイメージできる言葉のことを指す)。
4.1つの「テーマ」に対して8×8=64個の「実践思考」が生まれる。一流の達成力 原田メソッド「オープンウィンドウ64」P95~96
ここで再度、大谷翔平選手の「オープンウィンドウ64」に登場していただき、書き方の理解を深めましょう。
1の手順の「テーマ」とは、中央の「ドラ1 8球団」のことです。
2の手順の「基礎思考」とは、「ドラ1 8球団」まわりの囲む以下の8つのことです。
「体づくり」「コントロール」「キレ」「スピード160km/h」「変化球」「運」「人間性」「メンタル」
3~4の手順の「実戦思考」とは、手順2の基礎思考に対する具体的な行動です。大谷翔平選手の「オープンウィンドウ64」の左上の「体づくり」で言えば、次の8つの部分を言います。
「体のケア」「サプリメントを飲む」「FSQ90kg」「RSQ130kg」「食事 夜7杯 朝3杯」「可動域」「スタミナ」「柔軟性」
手順2の「基礎思考」については、前述した以下の4つの要素をバランスよくまぜましょうとのことでした。
4つの要素の詳細について、本書P100から引用します。
【心】・・・メンタルの強さ、ポジティブ思考、感情コントロール、感謝の心・・・など
【技】・・・スキルの向上、キャリア、ノウハウ、自己分析、努力・・・など
【体】・・・体力づくり(トレーニングの継続)、健康・体調管理・・・など
【生活】・・・仕事をしていないときの過ごし方、家族との過ごし方、交友関係・・・など一流の達成力 原田メソッド「オープンウィンドウ64」(P100)
オープンウィンドウ64を書くのが始めての方は、楽しんで取り組まれるのがよいかと思います。
他にもある原田メソッド4つのツール
原田メソッドには、他にもツールがあります。4大ツールと呼ばれているのが次の4つです。
「オープンウィンドウ64」
「原田式長期目的・目標設定用紙」
「ルーティンチェック表」
「日誌」
「原田式長期目的・目標設定用紙」は、「目的・目標の4観点シート」に書いたことと「オープンウィンドウ64」に書いた実践思考を、より具体的な行動に落とし込むため用紙です。簡単に言えば目標達成の設計図のようなものです。
「ルーティンチェック表」は、実践思考で設定したルーティン行動が、習慣化するまでチェックする表です。
「日誌」は、自分の一日を振り返ったり、自己分析したり、明日の行動のイメージづくりしたり、自信を養うために書き続ける用紙です。
「目的・目標の4観点シート」と「オープンウィンドウ64」は、本書の購入特典として無料で手に入ります。(出版社に対し、メルマガ登録必要です)
一流の達成力 原田メソッド「オープンウィンドウ64」:まとめ
ただ見よう見まねで、大谷翔平選手の目標達成シートを書いても、目標達成の効果が小さいわけです。
目標達成できない理由を知り、目標の立て方を考え直し、その上でオープンウィンドウ64で「心・技・体・生活」を意識した行動目標を立てる。そういう丁寧な取り組みが、目標達成の効果を高めるわけです。
原田メソッド奥深し!
多くのコーチング系の書籍と比較したときに、原田メソッドの優れた点は、「オープンウィンドウ64」をはじめとしたツールの存在にあると思います。ツールがあるおかげで、高額なコーチを雇わなくても、セルフコーチングを可能にしているわけです。しかも、老若男女問わず、アスリートやビジネスマン問わず同じツールが使えるわけです。
「オープンウィンドウ64」を開発した著者の原田隆史先生は、長年教師だった経歴の持ち主であり、人を育てるプロ中のプロです。そんなプロが開発した目標達成シートであり、目標達成する確率が上がるとしたら、自分のスキルの一つとして書き方を覚えても損はないでしょう。
自分だけでなく自分の大切な人を目標達成に導くためにも、「オープンウィンドウ64」を書けるようになりたい方は、本書で勉強し、コーチングしてみてはいかがでしょうか。
追記
大谷翔平選手のオープンウィンドウ64がギリギリ合格点な理由
後からわかったことですが、大谷翔平選手のオープンウィンドウ64は、原田隆史先生から言わせればギリギリ合格点だそうです。
何がギリギリである理由なのでしょう?
勘のいい方ならその理由についてお気づきかもしれませんが、詳細はプレジデントの記事を読んでみてください。
プレジデントの記事のリンクはこちらです。
からどうぞ。ご自由にダウンロードしてお使いください。