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原田メソッドをご存じでしょうか?
大谷翔平選手や菊池雄星選手が原田メソッドのツールであるオープンウィンドウ64を高校生のときに使用していたのは有名な話です。
原田メソッドは、その全体像を語るとしたら、非常に長い時間が必要になりますし、書籍にすれば非常に分厚くなるくらいさまざな成功要素が体型化されたものです。
しかし、そんな原田メソッドがわずか1時間で学べる漫画がありますので紹介いたします。
「最高の教師がマンガで教える目標達成のルール」です。
目次
漫画になった原田メソッド:最高の教師がマンガで教える目標達成のルール
これは嬉しい!漫画になった原田メソッド
「最高の教師がマンガで教える目標達成のルール」は、原田メソッドで有名な原田隆史先生が著者です。本書は、日常でどのように原田メソッドが使えるかが伝わりやすいように、イメージは漫画で、説明はその後の文章でという構成になっています。
とくに漫画というのがいいですね。小学生の娘に読ませることができるため、かなり嬉しいです。
そんな本書で語られる原田メソッドの魅力のうち、私がポイントだと感じたところについて紹介いたしますので、ご参考になれば幸いです。
目標達成シートで有名な原田メソッドって何だ?
まず「目標達成シートと言えば、原田メソッドと聞いたことがあるけど、原田メソッドって何?」こういう疑問があると思います。原田メソッドをご存知の方も、「説明せよ」と言われてうまく言えないかもしれません。
原田メソッドの説明は、本書ではなく以前紹介したことがある「目標達成ノート STAR PLANNER」から、参考文を引用してみましょう。
「すぐれた人格、人間力を土台に、成果・パフォーマンスを確実に発揮する自立型人間」
その育成を実現するのが、20年にわたる教師生活の中で私が完成させた「原田メソッド」です。目標達成ノート STAR PLANNER(P2)
「自立型人間」とは、自分の人生・未来を切り拓く勇気と実行力を持つ人のことです。自分に起こる様々な出来事に対して、主体者として挑む姿勢を持っています。そんな自立型人間を育てるのが原田メソッドなのです。
そして、自立型人間にとしてのあり方(マインド)が「主体変容」です。
主体変容、まずは自分が変われ
「自分を変える」とは、自分の考え方や物事に取り組む姿勢や態度を変えることです。これを「主体変容」と言います。そう言ったのは、「経営の神様」と称えられたパナソニックの創業者、松下幸之助さんですが、私は同じ考えを母から学びました。
よい結果を得るには、行動を変えることです。結果には、それにつながる行動、さらにはその行動を生む思考や考え方が影響しています。目に見える行動でなく、目に見えない考え方や姿勢、態度次第で、行動の質や成果も変わってくるのです。最高の教師がマンガで教える目標達成のルール(P22)
「主体変容」松下幸之助さんの言葉ですね。「他者や周りを変えようとしても何も変わらない。まずは自分を変えなさい」そういう意味です。
「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」これは、カナダの精神科医、エリック・バーン名言です。
この「主体変容」が原田メソッド根柢の考えです。そのマインドであるためには、日ごろから自らの心を育てていくことが大事です。
では、どのようにして心を育てていくのでしょう?
目標達成に導く方法:五つの心づくり
原田メソッドの心育ては、五つの心づくりのことを言います。
自分の夢や目標の実現のために、自らを導く方法が、「五つの心づくり」です。「心を使う」「心をきれいにする」「心を整理する」「心を広くする」「心を強くする」です。
よく「心・技・体」のバランスが大切だと言われますが、一流の人ほど「心」を大切にして、メンタルトレーニングなどに取り組んでいます。
原田メソッドでは、そうした一流の人たちが大切にしている「メンタル=心づくり」のエッセンスも取り入れながら、誰でも実践できるように整理しています。
心づくりで得られるのは、目に見える成果だけではありません。同時に、人格や心を育てて、自分自身にも周囲の人たちにも、幸せを広げていくことができます。最高の教師がマンガで教える目標達成のルール(P22)
原田メソッドの「五つの心づくり」は、原田メソッド4大ツールを使い続けることで育てることができます。ただ単に目標達成するためのツールではないのです。人格も育てていくことができるというのが原田メソッドのツールなのです。
「人格を育てる」それは、原田メソッドが自己啓発ではなく、教育であることを意味しております。
目標達成として、子供も大人も、アスリートもビジネスマンも、同じツールが使えます。
目標達成のツール:原田メソッド4大ツール
なお、原田メソッド4大ツールとは、次の4つです。
①原田式長期目的・目標設定用紙
②オープンウィンドウ64
③ルーティンチェック表
④日誌
本書では説明されておりませんが、4大ツールと五つの心づくりは、次のようにPCDSSの改善サイクルと関係しております。PDCAではなく、PCDSSです。こういう要素も原田メソッド4大ツールの奥深さです。
■ 心を使うー P:Plan(未来を描く。目的・目標設定)
■ 心をきれいにするーC:Check(主体変容。心のコップ)
→ 『原田式長期目的・目標設定用紙』
→ 『オープンウィンドウ64』
■心を強くするー D:Do(実践。できることの継続)
→ 『ルーティンチェック表』
■心を整理するー S:See(○・×の仕分け。予測と準幅)- 心を整理する
→ 『日誌』
■心を広くするー S:Share(共有。社会・他者。ありがとう)
なお、原田メソッド4大ツールについては、以前の記事で紹介させていただきましたが、STAR PLANNERというノートで使いやすい形となって販売されております。
目標達成に必要なこと:予測と準備
原田メソッドで、もう一つ押さえておいていただきたいのが、「予測と準備」についてです。
ここ一番の大事なときの自信を支えるものの第二は、「予測と準備」です。
成功する人は、最低最悪の状況を予想し、最高の準備を行い、楽観的に対応します。
失敗する人は、楽観的に予想し、最低の準備でサボり、悲観的に対応します。
つまり、大事な場面が「うまくいく」ことだけを前提として行動計画を決めてはいけません。もちろん順調に進むに越したことはありませんが、「もしかして」「まさか」に備える癖をつけることが大切です。備えあれば憂いなしです。
大事な試合の前、「明日は晴れるといいな」と、てるてる坊主をつるすのが原田メソッドではありません。天気は変えられませんので、そんな変えられないものに神頼みをするようなことを、原田メソッドではしないのです。
天気はどうかと予測し、それでも結果を出すにはどうすればよいかと準備する。徹底した予測と準備をして、試合に挑み結果を出すのが原田メソッドなのです。
原田メソッドを実践し継続するコツ
原田メソッドを実践しても継続できないことについて
原田メソッドのツールは、さまざまな要素が詰められているため、使っているとかなり頭を使います。疲れている時に実践すると、めんどうになると思いますし、まして結果を出そうと考えると、プレッシャーでしまいには投げ出したくなる方も多いと思います。
しかし、それは当たり前なのです。サラリーマンというのは会社が潰れない限り、収入は安定しております。安定からの変化という闘いにおいて、めんどうという気持ちに襲われたり、プレッシャーが襲いかかってきたりしたら、防御に入るのは当然なのです。
そもそもその安定は、嫌なことがあっても耐え、「家族のため」を優先してきた証です。自分の成長を後回して気力と体力を使っているわけですから、余力がなくなってもしょうがないのです。
パフォーマンスの方程式
余力がないのは当然だとしても、続けられるものならなんとか続けたいもの。続けるためには、パフォーマンスについて、理解しておく必要があります。パフォーマンスとは何か?がわかっていないと、継続するのが難しいからです。
パフォーマンスについては、原田隆史先生や「スラムダンク勝利学」の辻秀一先生の動画を見ていただけたるとヒントを得ることができると思います。
お二方とも次のことを言われております。
パフォーマンス=何を×どんな気持ちで
原田先生はセルフコーチング、辻先生はコーチング向けの解説ですが本質は同じです。挫折してしまいそうになった時は、この公式が成立していない状態かもしれません。
「何を」があいまいになっていないか「どんな気持ち」がマイナス思考になっていないか、見つめ直してみましょう。そして問題ありそうでしたら、改善してみましょう。
また、続かないことについては、マーシャル・ゴールドスミス氏の書籍を読んでも、改善のヒント得ることができると思います。
しかし、パフォーマンスの方程式を見直したり、ゴールドスミス氏の本を読んだりということが忙しくて無理なんてこともあると思います。
あきらめてはいけません。原田先生は、もっと違うアプローチで継続のコツをアドバイスしてくれてます。
3日坊主でOK。また始めればいいだけ
自信を支えるものの最後に「三日坊主OK」を挙げておきます。これを聞いて「えっ」と思う人もいると思います。先ほど「継続が大事」だと言ったばかりなのに、「三日坊主OK」というのは矛盾しているおと感じるかもしれません。
でも、よく考えてください。いきなり「100%完璧にやり切れ」と言われて、できる人はいません。最初は三日坊主で終わる人のほうが多いと思います。でも、そこでやめてしまわないで、また始めればいいのです。最高の教師がマンガで教える目標達成のルール(P159)
本当に「えっ!」と思いました。三日坊主OKなんていう成功の法則を聞いたことがないからです。でも、これが現実的な考え方なのです。
「絶対に続けるぞ」と決めたことがあり、三日でさぼったからと言って、「俺ってクズだな」なんて思う必要はないのです。だいたい自分のことを後回しにして家族のために頑張っている人が、何故それくらいでクズになってしまうのでしょうか。世の中もっとひどい人がいることを忘れてはいけません。だから、三日坊主OKで気楽に続ければいいのです。
昨年(2019年)10月~12月の原田メンタル指導者育成コースという講座で原田メソッドを学び、この言葉「三日坊主OK」を原田先生から聞いた時、なんだか救われた気がしたのを覚えております。おかげさまで、昨年8月くらいから始めたランニング、途中挫折しかけましたが、いまだに続けております。
三日坊主OKと自分を許し続けて10ヶ月続き、目標体重まで痩せることにつながりました。原田先生の言葉(クレド)のおかげなのです。
最高の教師がマンガで教える目標達成のルール:まとめ
まだまだ原田メソッドのポイントについて、伝えたいことはたくさんあります。例えば「目的・目標の4観点」「ストローク」「心のコップを上に向ける3原則」「ルーティンチェック」などです。それらは、是非本書で学んでいただけたらと思います。
このマンガは、何気によく書かれてまして、語ろうと思えばかなり長くなる原田メソッドの要素を、わずか1時間で読めるマンガに見事にまとめてあります。概要を掴むならバッチリです。
なお、ご注意いただきたいのが、本書は原田メソッドの概要や魅力を知ることができますが、ツールの使い方は簡単に触れているくらいです。ツールの詳細については、「目標達成ノート STAR PLANNER」の方で、学ぶとよいかと思われます。
いやいや、もっと本格的に原田メソッドの詳細やツールの使い方を学びたいんだという方は、株式会社原田教育研究所の商品購入ページから「GRO-WITH」のワークブックとテキストブックを紹介させていただきます。市販で購入できる本には載っていないツールもあり、かなりきっちりと原田メソッドを学ぶことができます。自分の理念も作れてしまうかもしれません。
なお、テキストブックの方が解説書で、ワークブックがツール類になっております。
原田メソッドは知ってるだけでもプラスになると思いますので、是非学んでいただけたらと思います。