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元横綱日馬富士関の暴行事件の問題、日本相撲協会が、暴行を受けた貴ノ岩の師匠貴乃花親方の理事解任を決定だそうです。著しく礼を欠くのが理由とのこと。
何でしょう礼って?
暴行事件について協会への報告義務を怠った。八角理事長が貴乃花親方に何度電話かけても、電話に出なかった。また、折り返し電話しなかった。そして、協会に協力しない。
なるほど、わかりやすく言えば、態度が悪いということですね。
組織というところは自分たちの不手際を棚に上げ誤魔化すためい、個人の態度を問題することが多々ありますが、今回も同様のようです。結局何をしても、正しいのは組織という風に話が決まっていきます。
本当に、どこの組織も似たようなことをしますが、どうにかならないものでしょうか。
貴乃花親方の解任は他人事とは思えない
今回の件、どちらが正しいかという論点は抜きして、なんとなく貴乃花親方を応援したくなってしまう自分がいます。何故なら、私も同じような行動を取ったことがあるからです。
そりゃ報告しても意味がない上司は無視してしまいますよ
以前の話ですが、私が現場の大変な状況を伝えているのに理解している様子がなく、その癖かっこつけて上を説得するとか言ったくせに、結局は下に不利な話でまとめてしまう上司がいました。
何度も状況説明しても理解いただけないと私もイライラしてきます。説明し続けるのも馬鹿馬鹿しくなり、上司からの電話に出るのも嫌になったので無視しました。もちろん折り返しの電話なんかしませんし、会社に協力するつもりにもなれません。
そんな態度をとっていると、その結果として、私が問題児のように扱われてしまいます。ま、問題児ですがね。
もはや話をまとめられずに状況を混乱させている上司の不手際は棚上げされ、部下の態度が問題になるわけです。
組織に逆らうことは本当に問題なのか?
だからというわけではないですが、なんとなく貴乃花親方の気持ちがわかる気がします。
でも、ここで考えていただきたいのですが、組織に逆らうことは本当に問題なのでしょうか?
「貴乃花親方の協会に対する一連の行動が、社会人としてどうか」という言い分については、サラリーマンの方なら理解できるかもしれません。たしかによくない行動でしょう。なぜならほとんどのサラリーマンが上の言うことには従う礼儀を持っているからです。
一方で、少数派ながら貴乃花親方の行動が理解できるというサラリーマンも、いると思います。私もその一人です。
多分、貴乃花親方本人も、最初から理事解任はご覚悟されていたと思います。協会に逆らってまで、自分の意志を貫き通していながら、協会での身分が保証されていると思っているとしたら、騒ぐ前に病院に言ってほしいですが、貴乃花親方はきっとわかってやっていたと思います。私だって上司に逆らっているときは解雇を覚悟していたくらいですから。
理事の解雇を覚悟してでも貫いた行動には、どうしてもゆずれない想いがあったはずです。世間からは、間違った行動と言われたとしても、そこまでやらなくては組織を変えることができなかったのかもしれません。
誰かが自分を犠牲にして組織に逆らうことで表面化することがあります。それが本当に問題なのでしょうか。
組織の責任の取り方
組織の言うとおりに行動し、発言し、ルールを守る。
それをやり続けることができる人が、ほんとうに羨ましいです。頭が下がります。そういう方が出世するのは当然だと心から思います。私にはできないことです。
組織は常に正しい。組織は、組織がルールをやぶっても、個人の責任にする力をもっていて、組織が謝る時は本当に取り返しがつかないくらい問題が拡大した時であり、その時はトップが責任を取るという名の責任回避をします。
本当に組織の責任の取り方はかっこ悪いです。
今回の貴乃花親方の解任は、組織が面子を保つための解任ということなのでしょうか?
では、元横綱日馬富士関の暴行事件の騒動について、相撲協会はどう責任を取ったのでしょう?
そして、こういったことは何も相撲協会だけの話ではなく、会社勤めの方なら似たような経験をしていると思います。ということはどう頑張っても個人の力で悪い組織の在り方を変えることができないことが明白です。残念ですが。
貴乃花親方が正しいと言いたいわけではないですけど、どうしても心情的には応援したくなります。とか言いつつ、貴乃花親方を応援しているというよりは、私自身を応援しているのかもしれません。