若くして成功し自信満々な人を見ていると、自信がない私は羨ましく思うものです。一体、どうやったら自信を持つことができるのでしょうか。
仮に、時間を買うことができ、若い時に戻れたとします。もう一度人生をやり直せるチャンスです。どう行動すればいいかわかっております。しかし、自分に自信がありません。そんな状態で、はたして成功できるのでしょうか。
おそらく難しいと思います。結局時間を手に入れたとしても、自分に自信がなければ、何もできず無駄な時間を過ごす人生を繰り返すだけです。
では逆に、自分に自信があり時間を手に入れたとしたらどうでしょうか。きっと、成功するかもしれませんね。いや、時間は関係なく、自信があれば、いつからでも成功できる気がします。
そう考えますと、人には「時間」だけなく、「自信」も大事なことがわかります。そして自分の力で高めることができそうなのが自信です。
では、自信(自己肯定感+自己効力感)をどうやって高めいくことができるのでしょうか?
その質問にはこちらの本「書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート」が、参考になると思います。
目次
書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート
自己肯定感が低いとどうなる?
自己肯定感とは、「自分の存在や価値に関する自己評価」と言われます。では、自己肯定感が低いとどうなるのでしょう。
自己肯定感が低くなった状態を放置しておくと、どのようなことが起きるのでしょうか。
いきなり立ち直れないようなダメージを受けるということはありません。しかし、自己肯定感が低いままでいると、あなたは「自動思考の罠」と呼ばれる負のループに、じわじわとしかも確実に陥ってしまう可能性があるのです。
そうすると、あなたが新しいことにチャレンジしようと思っても、「どうせまた失敗する」とすぐに自分で行動にブレーキをかけてしまいます。後ろ向きな判断で行動が消極的になり、判断の基準も低くなり、セルフイメージも低下し、自分や周囲に対するネガティブな感情が高まり、人生そのものが低空飛行をし続けてしまうのです。書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート(P45)
もう少しわかりやすいところ説明では、以下のようになると書かれています。
①過去の失敗にこだわり、次の一歩が踏み出せなくなる
②他人と比較し、劣等感を覚え、自己否定してしまう
③いつも「できない」と思ってしまう
④周囲への依存度が強くなってしまう
⑤誰かのために頑張ることができない書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート(P46~50の見出し)
計画する自分が、「よしやるぞ!」と行動を決めても、実行する自分ができないと思いはじめ、あきらめてしまいます。実行する自分は、自己肯定感の低さを理由に、行動させません。やっかいな敵です。
そこで、打開しようと自己肯定感を高めたくても、自己肯定感じたいが抽象的であり、どうやって高めてよいかわかりません。
セルフトークって、自己肯定感高まるの?
例えば、「鏡に向かって自分に対して肯定的なセルフトークする」なんて、本当に効果あるものでしょうか。本当だとしても、どうやって、その効果を確認すればよいのでしょう。
「いやあ、おかげさまで、言われたとおりに鏡向かった自分をほめていたら、自信がつきました」って言われても「ほんまかいな」と思ってしまいます。実行したことを確認できないから当然です。
私自身、鏡の前のセルフトークなんて、やり忘れてばかりです。ですから、もし私が誰かに「自己肯定感の高め方」をアドバイスしていただきたいと思ったなら、鏡に向かってセルフトークすればいいという実行したことが確認できない手段ではなく、確認できる手段をアドバイスしていただきたいですし、また、逆もしかりで、確認できる手段をアドバイスしたいです。
実行したことが確認できるなら、その方法は再現性あると判断して、自信を持っていろんな人に同じアドバイスができます。
ということで、ものすごく大事な感情でありながら、高め方がよくわからない自己肯定感ですが、その壁を突破してくれたのが本書なのです。
自己肯定感を高めるノート
自己肯定感は6つの感でつくられる
まず、思わず「おお!」と納得したのが、自己肯定感についての説明です。私は本書を読むまで知らなかったのですが、自己肯定感というのは6つの感でつくられているのです。次の6つがそれです。
1・自尊感情・・・自分には価値があると思える感覚(BE)
2・自己受容感・・・ありのままの自分を認める感覚(OK)
3・自己効力感・・・自分にはできると思える感覚(CAN)
4・自己信頼感・・・自分を信じられる感覚(DO)
5・自己決定感・・・自分で決定できるという感覚(GO)
6・自己有用感・・・自分は何かの役に立っているという感覚(YOU)書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート(P34)
正直、こんなにあるとは知りませんでした。なんとなく抽象的に感じていた自己肯定感ですが、具体的になってきました。
本書「書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート」の、さらに面白いところが、P43のチェックリストに回答すると、上記6つうち、自分は何が低いかわかってしまうことです。私もチャレンジしてみたましたが、結果を見て納得。自分はどの感情が弱いのか分析できるのは、ありがたい話です。何が弱いわかれば、その弱いところを高める方法を知ることできます。
では、一体どのようにして自分の弱い感情を高めていくことができるのでしょうか?
紙に書く3つの効果で自己肯定感が高まる
それは、紙に書くことです。まずは、紙に書いていくことが大事。頭の中でぐるぐるした状態だと、負のループ状態になってしまうからです。
では、紙に書くことにどれほどの効果があるのでしょうか。
〇書くことの”3つの効果”で自己肯定感が高まる
①アウトプット効果:自己表出
モヤモヤした感情やネガティブな思いなどを書き出すことで、考えが整理され、自分の今の状態を知ることができます。これは将来への計画や夢など、ポジティブな思いでも同じです。書いてアウトプットすることが自己表出となり、ネガティブだった気持ちを立て直すきっかけやポジティブなとり組みに踏み出す勇気を与えてくれます。②見える化効果:可視化
ノートに書き出した言葉、文章はあなたの中から出てきたものですが、記された時点で距離が生じます。つまり、いいことも悪いことも客観視して、受け止めることができるようになるのです。この作業により、ほんとうは嫌いなこと、ほんとうはやりたいことなど、自分の進みたい方向もわかってきます。③インプット効果:記憶化
手を動かし、書き記す間、脳は活発に動いています。書かれた内容を目で見て確認することで、記憶に深く定着されます。その結果、書く行為はあなたの脳や潜在意識に強く働きかけ、その後の行動や考え方を変えるきっかけとなるのです。それはなりたい自分を書き換える作業にもなります。本書では、書くことのこの3つの効果を使い、自己肯定感を高めていきます。
書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート(61~62)
私が考えていた以上に、紙に書くということは奥が深いもののようです。
きっと、多くの人に当てはまると思いますが、人の問題はよく見えて的確なアドバイスができても、自分の問題となると、まったく見えておらず解決できないということがあると思います。
それはきっと、問題解決のコツは「問題の見える化」だからでしょう。自分の考えを紙に書くと、見えない心が見える化されるので、客観視できます。逆に見える化していなければ対策は打てません。
だから紙に書くのが大事なのです。
そして本書は、自分の弱い感をどのように高めるか。6つの感ごとに専用ノートがあり、それぞれの書き方を教えてくれます。そこが、魅力的であり、ピンポイントで自分の弱い感を高める方法がノートとして存在するのです。
自己肯定感を育てるワークで習慣化しよう
ただし、紙に書く行為は面倒ですし、どう書いていいかわからないという場合もあります。そういうときは付箋を使うと、取り組みやすくなります。
日記や日誌を書く習慣がない方も、本書のワークを参考に、自分の弱い感情を高めるノートについては、取り組まれてみてはいかがなと思います。それほど時間がかかりませんしね。
それでも、最初はめんどくさいかもしれませんが、毎日書いていればきっと習慣化されると思います。自分を振り返ることが習慣化され、後で確認できるように記録として残っていれば、未来の自分へのプレゼントになると思います。過去の自分の問題が現在も続いているとしたら、何が改善されていないかわかりますので、対策が打てるからです。
書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート:まとめ
難しい理論的なことや心理学の用語はあまりなく、読みやすい本でした。なお、本書は巻末にノートがついています。デザインは可愛らしいので、女性や子ども向けな気がしますので、男性は自分で作成した方が良いかもしれません。
仕事をしながらだと大変かもしれませんが、お試しに『スリーグッド・シングス』をやってみましょう。1日3つ今日のよかったことを書くというワークです。自己受容感を高めるためノートです。下の画像は本書の巻末の付録から引用したものです。
実践してみるとおわかりいただけると思いますが、これがなかなかな3つも書けないものです。それくらい自分を肯定的に見ていないものなのでしょう。でも、頑張って振り返れってみれば1日3つくらい良いことはあるものです。
書けなくても、悲観することはないと思います。続けているうちに3つくらいは書けるようになると思います。今まで気づかなかったこともいいことだったと思えるようになるかもしれません。その頃には、晴れ晴れとしている日々を過ごしているかもしれませんね。
紙に書いていないと、自分の心を客観視しずらいため、自分の心を育てるのは難しいと思います。もし、自分を変えたいとお考えなら、まずは日誌や日記や自己肯定感ノートを書くことから始めてはいかかでしょうか。