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「はぁ・・・」また、溜息が出てしまいます。「もう何べんも同じことを言ってるんだけどなぁ・・・」なかなかスキルが向上せず、同じことを何度も言わされると厳しい態度にもなってしまいます。
だけど、寛大な自分でありたいと思っているので、厳しい態度を取ってしまうことに対して、後悔もします。反省や後悔するなら、厳しい態度をとらなきゃいいわけですが、無理なのです。相手のネガティブパワー強すぎるからです。
「どうしたら、相手が変わってくれるのかな?」育成に課題を抱えていたときに読み、目を覚ますきっかけになった本があります。
結果を出しながら人を育てる上司の魔法という本です。
目次
こんな風にマネージメント能力向上しよう!
マネージメントを学ぶには、おすすめな本です
読んでみて思ったのですが、この本の考え方やノウハウはすぐにでも実践できそうなものが多く、マネージャーやリーダーという指導者的な立場の方にとっては非常に参考になる本だと思います。
では、マネージャーやリーダー以外の人にはどうでしょうか?
もちろん役に立ちます。そもそも、誰かと仕事していれば何かしら仕事を教えたり、業務を管理したりしますので、誰だってマネージャーやリーダー要素はあるはずです。だから役に立ちます。
この本ですが、読みやすいです。それほど文量もありません(この感覚は個人差かもしれません)隙間時間で読んで、すぐに読み終わると思います。少ない時間で、すぐに使えるノウハウが学べる本は割と少ないため、実用的です。
マネージメントがうまくいかない原因
明日からすぐに使えそうなやり方が、たくさん紹介されていますが、例えば、何度も同じをことを言わせる部下へ指導するエピソードでは以下のように語ってます。
「覚えが悪い部下ばかりだ・・・」と思っていました。
その理由に答えてくれたのが、紀元前の中国の賢者「老子」の言葉です。
「聞いたことは忘れる。見たことは覚える。やったことはわかる」
「なるほど!」と思わず手を叩いてしまいました。
「聞いたことは忘れる」とは、自分自身がそうだったからです。
なにせ、私自身「ぼんくら」「昼行灯」「木偶の坊」と上司から言われるくらい、すぐ忘れていましたらから。
「同じことを何度も言わせんな!」の言葉どおり、同じことを言ってるだったから解決しなかったのです。
それからは「教えたことを教えてもらう」ようにしました。
具体的にはこんなふうにです。
「今から〇〇について教えます。教え終わったら、教わった内容を私に教えてください」と話をしてから、仕事を教えます。結果を出しながら人を育てる上司の魔法 第4章28より
なるほど・・・。気づきそうで気づかないやり方です。私だったら同じ場面で、「ちゃんとわかっているのか?」と感情的になってしまいます。それがマネージメントがうまくいかない原因なのです。
覚えが悪いと部下のせいにしても、部下の言い分は教え方が悪いでしょう。どっちもどっちの話になります。これでは職場の空気が悪くなって当然です。そんな職場で働いていて楽しいでしょうか。
一方、「今教えたことを説明してみてくれる?」と言って説明させれば、わからないところは質問してくるでしょう。そしたら質問されたところを教えてあげればいいのですから、感情的になる必要はありません。頭も痛くならないでしょう。そんな職場になったなら、自分も相手も楽しいのではないかと思います。
だからこそ、太陽のマネージメントが重要であり、それが目指すべきマネージメントだと思うのです。
北風のマネージメントと太陽のマネージメントとは?
マネージメントに重要なこと、太陽のような人であれ
旅人に無理矢理コートを脱がせようとした北風、旅人が自らコートを脱ぐよう仕向けた太陽。本書では、無理矢理人を動かすことを北風のマネージメント、人が自ら動くようなマネージメントを太陽のマネージメントと呼んでいます。
北風のマネージメントで失敗し後悔した経験から、太陽のマネージメントに目覚め、その様々な経験談が語られています。我が身に置き換えて読んでみれば、はっと気づかされることがかなり多いエピソードばかりです。著者の部下を想う気持ちがストレートに伝わってきました。
こんなマネージメントはできないよ
読む人によっては、「きれいごとだ。そんなにうまくいくはずがない」と、思うかもしれません。また、「本書で語られているノウハウは、よいマネージメントだから真似してみてね」という風に捉えて読んだ場合、出来すぎた話に怒りがわくかもしれません。
人材育成に苦労している方なら、その感情は当たり前だと思います。実は私は読んでいて、少しイラッとした箇所があります。職場の人間関係は簡単ではないですから、当たり前だと思います。
でも、「あとがき」まで読み進めたとき、読み方が正しくないことに気づきました。
マネージメントは、まず上司が変われ!
著者は「あとがき」で、以下のように語ってます。
本書で一番伝えたかったことは「上司が変われば部下が変わる」ことです。
大事なのはここですね!人を変えるのではなく自分を変えようということです。
誰かのせいにしても、何も変わりません。相手を変えようとしても変わりません。だからこそ、対人関係のストレスが溜まるばかりなのです。それは、誰もが痛い程わかっていることだと思います。
人は変えられなくても、自分自身のことなら変えることができます。だから、「相手を変える前に自分の考えや行動を変えよう」なのです。
本書のノウハウを「きれいごとだ」とか、「そんなノウハウはできる、できない」とか、そういうエピソードに注目するのではなく、そのエピソードを生み出した考え方である「まず自分を変えること」、そこに注目すべきでした。そのことに気づいて本書を読み返してみれば、著者の様々な太陽のマネージメントその一つ一つが、誰かのせいにするわけでなく、自分のせいにして行動してることがわかります。
目の前で起きていることは自分の責任として捉え、自分の行動を変えた結果、相手が変わってくれたのです。そして、たとえ相手が変わってくれなくてもいいのだと思います。自分がどうあるべきかを基準して行動しているわけですから。
結果を出しながら人を育てる上司の魔法:まとめ
どうやったら相手が変わるのか?
その解決策のつもりで読んだ本ですが、変わらなければいけないは自分自身でした。「なんであいつはわからないんだ!」ではなくて、「自分の伝え方のどこを変えればわかりやすいだろう」なのです。
実は、子供の教育にも通ずるところがあります。
親が「宿題したの?」と言えば、子に「今やろうと思ってた」と言われてしまうので、この言い方は駄目なのです。それよりも「どんな宿題が出たの」と聞くことなのです。前者は親から子への命令ですが、後者は自発的な行動になります。
どうでしょう?誰かを変えるより自分を変える方が生き方として楽ではありませんか?
今後、どれだけの時間をかけて自分自身に対し意識づけすれば、著者のような人間になれるのでしょう。私にはまだわかりませんが、常に自分の方が変わるべきという意識は持ち続けたいものです。