コミュニケーション



自分も相手も大切にしつつ自己主張するアサーションで、人間関係のトラブルを回避しよう!

相手を傷つけるつもりはなくても、つい言いすぎてしまう私。口から言葉が飛び出すまでのわずかな瞬間、「それを言っては駄目だ!」「よし言ってやれ!」と相反する感情が闘いますが、結局攻撃しようという気持ちが勝ち、相手を傷つけてしまいます。後から反省しますが時すでに遅し。

一方で、言いたいことを言えない時は、爆発しそうな感情を必死で押さえ込むせいで、ストレスが溜まります。そんな日は、帰りの電車内から寝るまでの間、イライラが収まらない状態です。

言いたいことを言える時も、言いたいことを我慢する時も、後になってマイナス感情に支配されるのは変わりがありません。毎回そんなことを繰り返しているのは本当に馬鹿馬鹿しい話で、こういうことが自分の成長を妨げている要因になるとつねづね思っていました。

「自己成長のためにも、もっと上手にコミュニケーションを取ることができないだろうか?」

どうやら『アサーション』というテクニックを学べば良さそうです。

 

 

アサーションで自己主張しよう

アサーションのスキルを上げたい理由

例えば会社で上司に腹が立つことを言われた時、言い返すことができたらどれほどスッキリするでしょう。でも、普通はそんなことできません。人間関係を壊したくないからです。だから傷ついても我慢します。

ここで考えておきたいのは、「本当に言い返せないのか」ということです。腹が立ったなら言い返せばいいのです。言い返えしたことで、職場で不利になるなら、そんな会社辞めてしまえばいいのです。世の中には他にもいい会社があるわけですから。

でも、実際には言い返せません。会社なんて、簡単に辞めることができないからです。

会社を辞めたら、起業しない限り就職活動することになるでしょう。すぐに次が決まればいいですが、不採用が続けば、挫折感や無力感や、将来の不安などで、自分が傷つくことになります。経済的にも精神的にもかなりきついわけです。

上司の言葉に腹が立っても我慢すること。それは、辞めた後で傷つくであろう自分を守ることにつながっているわけです。いや、それだけではありません。家族、子供、その他さまざまな何かを守るためでもあります。背負っているものが重いほど、我慢しなくてはなりません。

しかし、いつまでも我慢し続けるのはきついですし、そんな我慢が続くとは限りません。だからこそ、その解決策として、アサーションスキルを磨くことに意義があります。

アサーションとは?

アサーションとは何でしょうか?

アサーションとは「自分も相手も大切にする自己表現」という意味です。それは、日ごろの人間関係において、自分の言いたいことを大切にして表現すると同時に、相手が伝えたいことも大切にして理解しようとするコミュニケーションです。

マンガでやさしくわかるアサーション(P3)

始めてアサーションを学んだとき、「そんな都合のいい表現方法あるものなのか」と思ったものです。しかし、あるのです。

では、「自分も相手も大切にする自己表現」とは何でしょう。

アサーション:3つのタイプの自己表現

まず、自己表現には3つのタイプがあることを理解する必要があります。

⇒非主張的自己表現
自分の考えや気持ちを言わず、言いたくて自分を抑え、結果として相手の言いうことを聞き入れてしまうことを「非主張的(ノン・アサーティブ)自己表現」と言います。
~(中略)~
⇒攻撃的自己表現
「攻撃的自己表現」は非主張的自己表現の逆で、自分の考えや気持ちを伝えることはできるのですが、自分の言い分を一方的に通そうとして、言い訳を相手に押しつけたり、言い放ししたりすることです。
~(中略)~
⇒アサーティブな自己表現
それでは、アサーション、つまりアサーティブな自己表現とは、どんな表現なのでしょうか。それは非主張的自己表現と攻撃的自己表現の黄金率とも言える自己表現です。

マンガでやさしくわかるアサーション(P52~57)

『非主張的自己表現』と『攻撃的自己表現』は意味がわかります。しかし、『アサーティブな自己表現』の説明は、今いちよくわかりません。漫画版の本書には具体例がありませんでした。

そこで、漫画版と同じ著者平木典子氏の『改訂版 アサーション・トレーニング ―さわやかな〈自己表現〉のために』という、アサーション理論の詳細が学べる本から、具体例を引用したいと思います。

[親子関係] あなたには高校生の息子がいます、夏休みのある晩、ともだちと花火大会に出かけ、夜中の二時に帰ってきました。あなたには、十二時には帰ってくると思っていたので、何か起こったのではないかととても心配して、イライラしながら待っていたのでした。

非主張的
帰ってきたのを見て、息子には何も言わず、黙って眠りにつく。

攻撃的
「一体、今まで何をしていたんだ!今何時だと思っている!一晩中人を寝かせないつもりか。まったく思いやりも何もない奴だ」と、いきなり怒鳴る。

アサーティブ
「とても心配したよ。十二時には帰ると言っただろう。だからすごく気になってね。大丈夫だったか?遅くなると電話してほしかったな」と、相手を責めるのではなく、しかしはっきり自分の気持ちを伝える。

改訂版 アサーション・トレーニング ―さわやかな〈自己表現〉のために(P20~21)

いかがでしょう。アサーティブな表現では「連絡してほしい」という気持ちをしっかり伝えています。このように言われて怒る人は少ないでしょう。

しかし、日ごろからアサーティブな表現に慣れているなら苦労しませんが、そうでないならどうやってアサーティブに表現していいかわからないものです。

そこで、アサーティブな台詞づくりは『DESC法』を使って練習するとよいでしょう。

DESC法とは

本格的にアサーションを学ぼうとすると理論を理解するのはかなり難易度が高いですが、実践するだけならできなくはありません。『DESC法』はトレーニングすることができます。そこで、まずは『DESC法』を理解するために、『DESC法』について説明されている箇所を読んでみましょう。

【D】Describe・・・自分が対応しようとしている状況や、相手の行動を描写する。
【E】Express,Explain,Empathize・・・自分の感情を表現・説明する。
【S】Specity・・・相手に望む行動、妥協案、解決策などの特定の提案をする。
【C】Choose・・・提案に対する肯定的・否定的効果を想像し、その結果に対する選択肢を示す

マンガでやさしくわかるアサーション(P192)

説明だけではわかりずらいので、『DESC法』の例も引用いたします。

たとえば、長電話をそろそろ切り上げたいとき、このステップを踏むと以下のようなセリフをつくることが可能でしょう。
【D】「話し始めてから1時間が経ちましたね」
【E】「私は、今日はとても疲れていて、集中力が切れてきました」
【S】「今日の話はそろそろ切り上げて、続きはまたにしませんか」
【C】「切り上げてもよければ、近日中に私から連絡します。もし、このまま続ける必要があるなら、その話はあと10分ぐらいでできますか」

マンガでやさしくわかるアサーション(P192)

少しわかりやすくなった気がしますがいかがでしょうか。

【S】で、自分の意見を提案した後の【C】で、相手が肯定される場合と、否定される場合の選択肢を提案するのが難しいと思います。

例えば私の場合、システム保守が仕事ですので「パソコンがトラブルになったので、すぐに直しにきてくれ」と至急対応メールが届くことがありますが、別件対応中だとすぐにいくことができません。しかし、役職が高くかつ緊急の方だと、すぐに駆けつけなけばならないこともあります。待たせたら、機嫌を悪くされ、こちらの立場が悪くなるかもしれません。そういう場合は、次のように伝えてみます。

【D】「パソコンがトラブルになったので、すぐにヘルプに来てほしいとのことですね」
【E】「もし分けございません。私は今、別の作業中ですぐにお伺いすることができません。」
【S】「そこで解決手順を案内させていただきます」
【C】「お手数おかけしますが、お試しいただけますか? 難しいようでしたら、時間の都合がつくときにお伺いします」

【C】で代替案の提示です。すぐに来てほしいという相手の要望は、「すぐ」の部分はやんわり断り、「来てほしい」の部分は、時間を都合がつくときという形で、受け入れるようにしてます。こうするとあまりトラブルにはなりません。逆に「行けません」と断るだけだと「以前はすぐに来てくれた」とか「誰々さんはすぐに来てくれた、人によって対応が違う」など、面倒な話になることがあります。ですから、『DESC法』で回答するのです。

似たようなケースなら、だいたい同じような構成の文章を作成します。私はこのように『DESC法』のトレーニングをしています。

いきなり口頭の会話で『DESC法』で表現するのは難しいので、メールで練習することから始めてみることをおすすめします。

マンガでやさしくわかるアサーション:まとめ

アサーションを最初に学んだのが今から3年くらい前(2017年頃)です。それまでは、『非主張的自己表現』『攻撃的自己表現』のどちらかばっかりだったと思います。

もちろん相手とトラブルを起こしたいわけではございません。できることならトラブルを起こしたくないですが、相手が良い人ばかりとは限らないので、どうしても我慢できず、余計な一言を言ってしまうことが多々あります。

人として自分を成長させたいと努力しているとき、人間関係のトラブルを起こしてしまうたびに、積み上げた積み木を自ら崩しているようで反省が絶えませんでした。自分自信で自分の成長を止めてしまってことに虚しさを感じたものです。

カウンセリングスキル学習の際、アサーションを学んだとき、「こんな方法があったのか」と驚いたものです。なぜなら、アサーションなんて方法を知らなかったからです。考えが自立していなかった証拠です。「自分も相手も大切にする表現」と検索すれば、もっと早くアサーションを知ることができたわけですから、本当に無駄な時間を過ごしていたと思います。

今はアサーティブな表現を使うようにしているので、無用なトラブルは減りました。でもそれは、アサーティブな表現を覚えたからというより、そういう姿勢が自分という人間を磨いてくれたからかもしれません。

人の悩みの原因の多くは、人間関係によるものです。アサーションを覚えたところで、全ての人間関係のトラブルが解決するわけではないと思いますが、自己主張したいときにはうまく活用していただきたいと思います。

なお、今回紹介したのは1時間程度でアサーティブの概要が掴める漫画版です。理論の詳細を学びたい場合は、書籍が良いと思います。

書籍:『改訂版 アサーション・トレーニング ―さわやかな〈自己表現〉のために

 

 

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