片づけ・掃除



小さな努力で大きな成果が無理ならば、凡事徹底、大きな努力で小さな成果を!

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「小さな努力」って何でしょう? コツコツと積み重ねる努力のことでしょうか?

私は、長い年月をかけて積み重ねる努力を「小さな努力」だとは思えません。

例えば独立起業をしたい場合、最近は結構起業コーチなるものも増えてきたような気がしますので、大金払ってノウハウを学ぶことができます。そして、実際にノウハウどおりに成功し「大きな成果」をあげる人もいるわけです。

「お金を払ってノウハウを学び成功する」リスクを背負っているからこそできることです。リスクは大きいのですが、こういうケースは「小さな努力で大きな成果をあげる」お手本と言えると思います。逆に、コツコツと長い年月をかけて努力をし続けているようなケースこそ、「大きな努力」であり「成果も小さい」も小さいこともあるでしょう。

私は「小さな努力で大きな成果をあげる」ことができない人なのです。そんな私に響いたのが、こちら『大きな努力で小さな成果を』の著者鍵山秀三郎氏の生き方です。

 

大きな努力で小さな成果を

「小さな努力大きな成果ができない人」は、ご自身が成功することより、ご自身の成長を目指すのがよいのかもしれません。一見、行動できないことから逃げるための言い訳のように聞こえるかもしれませんが、本書を読み鍵山秀三郎氏の生き方に触れ、ポジティブな気持ちになれたとしたら、成長を目指すことがご自身にとって逃げではなく進むべき意味ある道だということに気づかれると思います。

凡事徹底、鍵山秀三郎氏はどんな人物?

鍵山秀三郎氏は、自動車用品量販店イエロー・ハットの創業者です。ご存じの方も多いでしょう。しかし、どういう人格の方であるかまではご存じでないかもしれません。一体、鍵山秀三郎氏とはどのような人格の持ち主なのでしょうか。

母、かなえは勤勉で「自己犠牲」を体現したような人でした。東京大空襲で家を失い、郷里の岐阜に疎開しましたが、慣れない農作業に精を出し、夜は針仕事に明け暮れました。貧しい暮らしで家族に満足な食べ物がなくとも、訪れた人には物を持たせて帰す。家族だけに対する「自己犠牲」ではなかったのです。
父、幸三郎は言葉で何かを説く人ではありませんでしたが、やることすべてが緻密で、徹頭徹尾、妥協せずにやり抜く人でした。
家での掃除は徹底的でした。玄関の格子戸の桟はやがて補足なり、家の柱は角が丸くなりました。それほどまでに一日に何度も拭き掃除が励行されたのです。これは、掃除を怠れば、家人の心はすさみ、言動はやがて粗暴になるという両親の信念からの行いだったように思います。

大きな努力で小さな成果をーー平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方(P8)

本書の最初で「私の原点」ということで生い立ちを語られてます。このような生い立ちの方がどのような経営者になっていくのか、本書次ページ以降の「凡事徹底の原点」で答えがわかります。

「こうすれば売れる」「儲かる」という生き方には、違和感を覚えます。多くの人たちがそのような生き方をしてきたために、世の中が悪くなっているのではないでしょうか。平成五(一九九三)年十一月に「日本を美しくする会」を立ち上げました。私はずっと掃除を続けてきましたが、掃除は誰でもできる当たり前のこと、つまり凡事です。それを徹底してやる。「凡事徹底」を実践すると、人生も事業も非常によくなると思ってます。

大きな努力で小さな成果をーー平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方(P12)

私は会社を大きくしたいというよりも、いい会社にしたいと考えてました。私が一番嫌いなのは、すさんだ心です。すさんだ心というのは、人が横着になったり、ふてぶてしい態度をとったり、傲慢になることです。私はそういうのが大嫌いです。

大きな努力で小さな成果をーー平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方(P18)

まさに、この親にしてこの子ありです。環境が人を創ると申しましょうか、成人した鍵山氏は、会社の利益を上げることよりも大事にしているものがあるのです。私的な視点ではなく公的な視点で考えることができる方であることが本書を通して伝わります。(もし、本の内容が嘘っぱちだったらショックです。)

しかし、一体どうしたら鍵山氏のような人格者になれるのか、そこに疑問がわきます。

掃除を徹底的に行う家庭に育った鍵山秀三郎氏が、大人になって掃除を徹底的にやる人になる。このような「行動」が染みついているのは自然な流れであり理解できます。

しかし、凡事徹底をすることで人生も事業もよくなると思われている理由と、掃除が「心」にどんな影響を与えたのかがわかりません。

一体、掃除の何がよいのでしょうか?

凡事徹底、なぜ掃除なのか?

そもそも鍵山氏がイエロー・ハットの前身であるローヤルを創業されてから、なぜ掃除を徹底して行ったのか? それには時代背景という事情があったようです。少し長文になりますが引用させていただきます。

ちょうどその頃から、日本は高度経済成長時代に入りました。人手不足の時代です。学校を卒業した新卒などは、到底私どものところには来てくれません。中学卒業生でも、大企業が立派な寮を備えて集団就職で優遇していました。そういう時代に、私のところに来てくれる人は、方々を転々と渡り歩き、履歴書は職歴欄に職歴を書ききれず、便せんにもう一枚書いてくるというような人たちでした。みな心がすさんでいました。
あっちこっちでいやな目にあったり、痛い目にあったりしているので、みな言葉遣いも態度も表情も険しいし、荒っぽいうえに、外へ行って営業で相手から屈辱的な目にあったりすると、それはもう心が本当にささくれだって帰ってきます。
それでどうするかというと、椅子の足を蹴ったり、机を蹴ったり、カバンを投げ出したり、ドアをバタンと閉めたり、とにかくやることなすこと荒っぽくて、粗暴・粗野になっていました。
これを何とかして穏やかな心にするためにはどうしたらよいか、と私は考えました。まず環境をきれいにすることが大事だと思って、掃除に取り組んだのです。なぜかというと、人間はいつも見ているもの、接しているものに心が似ていくと言います。

大きな努力で小さな成果をーー平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方(P28)

おっしゃられているのは「割れ窓理論」のことです。人のすさんだ心をきれいにする。そのために掃除すると決めたわけです。しかし、すぐに効果は現れず、一緒に掃除してくれる人がでてくるまで10年かかったようです。そこまで我慢されたのは、忍耐力がある証拠。ご本人も忍耐力があることを認めております。
掃除の効果は、このブログでもたびたび紹介させていただいた原田隆史先生も著書「書いて鍛えて強くなる! 原田式メンタル教育」で述べられております。

実際に、子どもたちの心を素直にきれいにするにはまず、心がすさむ原因を取り除く必要があります。それは私の教育の原点でもあります。
例えば、道ばたや廊下にゴミが落ちている。靴がだらしなく脱ぎ散らかされている。かかとがつぶれている。そのような状態を常に目にしていると、無意識のうちに元気がそがれ、やる気がなくなっていくのです。この状態を「心がすさむ」と言います。逆にゴミのないきれいな環境で生活すると、このような心のすさみはくい止められます。

書いて鍛えて強くなる! 原田式メンタル教育(P108)

鍵山氏、原田先生、ご両名が掃除を重要視しており、その理由は同じで、心のすさみを取り除くためなのです。

掃除を続けることで、心のすさみが取り除かれ、善い人になる(可能性が高い)のは、ご両名のおかげで理解できました。しかし、まだ納得できないポイントがあります。それは、鍵山秀三郎氏、原田隆史先生のご両名は単なる善い人ではなく、多くの人から慕われる人格者だということです。

その人格を形成するあたり、掃除には「割れ窓理論」以外にどのような効果があるのでしょう。そのヒントは、どうやら禅にあるようです。

凡事徹底は、陰徳の積み重ね

あらすじとイラストでわかる禅」という書籍があります。その本には禅と掃除についてこのように書かれておりました。

禅寺ではトイレの掃除が重要な修行のひとつだ。他人のいやがることでも進んで、しかも人知れず行う。「陰徳を積む」というのだが、トイレ掃除が最適なのである。

あらすじとイラストでわかる禅(P212)

多くの人は掃除が嫌でしょう。鍵山氏も、一緒に掃除してくれるようになるまで10年という時を経たと本書で述べてます。しかし、時間を忍耐したかいがあり、理解を得ることができたのです。

つまり、掃除を続けてると下記のような効果があるとまとめることができます。
①人の嫌がることを率先して行うことで修行となり忍耐力が鍛えられる。
②目に写るものをきれいにして心のすさみを除去する。
③掃除し続ける姿勢が陰徳を積み、他人の好意を得ることができる。

このような効果によって、会社の社員が人として成長し、そんな社員の方々が働く会社が事業に良い結果をもたらしたとするならば、鍵山氏が『「凡事徹底」を実践すると、人生も事業も非常によくなると思ってます。』と言われるのも納得できる話です。

また、鍵山氏ご本人が、掃除および凡事徹底の効果をどのように考えられているか、わかる部分を引用させていただきます。

江戸時代の儒学者で近江聖人と讃えられた中江藤樹先生(一六〇八~一六四八)は、「小さな善いことをすれば、名声は手に入らずとも、名声に勝る人徳が備わってくる」と書き残しておられます。名声と人徳のどちらが大切か。私は人徳だと思います。

大きな努力で小さな成果をーー平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方(P90)

トイレ掃除の効果についてはより具体的に語られております。

近江聖人といわれた中江藤樹は「小善を重ねると徳が備わる」と言ってますが、善行は心を磨くことにもつながります。
私はトイレ掃除の五つの効用を挙げています。
一.謙虚な人になれる
二.気づく人になれる
三.感動の心を育む
四.感謝の心が芽生える
五.心を磨く
トイレ掃除など好きな人はいません。人が最もいやがることでもあります。これを進んでやれば、いろいろな徳目が育まれていくことは確かです。

大きな努力で小さな成果をーー平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方(P163~164)

やはり、徳を積むことができるのが、凡事徹底のポイントのようです。

凡事徹底による努力は無駄じゃない

凡事徹底の効果は理解できました。しかし、小さな努力大きな成果に比べると、忍耐力が必要であり時間もかかります。途中で投げ出したら、それこそ今までの努力が水の泡。その点については鍵山氏はどのようにお考えなのでしょう?

物事がうまく順調に運んでいるときに成長する人はいません。自分にとって抵抗のあること、それからやってもやっても甲斐のないようなことに取り組んだときに、初めて人は成長します。楽なことをするのに努力したり工夫したりする人はいません。やはり、楽ではないこと、抵抗あることをやるときに、初めて工夫もするし努力もするのです。
(中略)
私どもの会社はきれいでしたが、そのきれいなトイレでも、一か所掃除するのに四十五分かかります。そんなことは無駄だと言う方が多いのですが、先ほど述べましたように、無駄に見えることをやったときこそ、忍耐心や自分の精神を鍛えることができるというのが私の考えです。

大きな努力で小さな成果をーー平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方(P41)

努力した後にどんな成果が返ってくるのを望むのか、人それぞれ違うでしょう。多くの人が、努力のすえ求める結果は成功であり、成功とは、お金持ちになることだったり、アスリートならメダルをGETすることなど、目に見えるものでしょう。

しかし、努力の結果が忍耐力や精神力が強くなることだとしたら、頑張れるでしょうか。忍耐力を得た先に得られるものが人徳だとしたら頑張れるでしょうか。得られるものが目に見えないものだとしたら、頑張れるのでしょうか。きっと、小さな努力で大きな成果をあげたい人には無理かもしれませんね。

しかし、小さな努力大きな成果ができない人にとって、ご自身が望むものは、鍵山氏が言われる「人徳」や「感情」と言った目に見えないものの満足かもしれません。本書を読んで鍵山氏の生き方に共感が持てるなら、今までの努力のあり方を考え直してみる良い機会になるかもしれませんね。

大きな努力で小さな成果を:まとめ

凡事徹底に努めることで意味のある道へ

私は、小さな努力で大きな成果を上げるにはアイデアが必要だと考えてます。そしてアイデアが出せた時点で、成功する可能性が高くなるのではないでしょうか。そうだとすると、アイデアがない私に成功は無理な話なのです。それに、お金持ちになって幸福だというイメージが、私の幸福イメージと一致しません。

では、アイデアがない人は成功しないのかと言うとそうではなく、そこで凡事徹底なのです。大きな努力で小さな成果を積み重ねていき、成功よりも成長を目標に人生を楽しめばよいのだと思います。名声は手に入らないかもしれませんが、人徳が積み重なるならそれはありがたいですし、そんな生き方でもいいのではないでしょうか。

鍵山氏は、凡事徹底の例として掃除のことを語られましたが、掃除以外でも人が嫌がることで自分ができることがあると思います。例えば、会社勤めで言えば、誰もやらない資料やフォルダの整理、電話を取ることなど。きっと、周りから感謝されるのではないでしょうか。

そのような凡事徹底に努める生き方から、具体的な未来・目標が見えてきたなら、その方向に進むことが間違いなく自分にとって意味のある道であると私は信じております。

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