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前回は、書き続けるためのマインドや具体的な方法が学べる本を紹介させていただきました。今回は、書くテクニックが学べる本を紹介したいと思います。(前回の話はこちらです⇒https://reframenote.com/6568.html)
「書き続けるための方法と書くテクニックって、何が違うのさ?」と思われるかもしれませんが、私は次のように考えてます。
書き続けるための方法は、精進とも言える内容です。未来のために今やること、とも言えると思います。対する書くテクニックは、問題解決とも言える内容です。今の悩みを解決すること、とも言えます。
今、「文章をうまく書けない」と悩んでいる状態で、少しでも楽に書けるようになるためには、どうすればよいか? 書くテクニックが学べる2冊を紹介します。
目次
発信力を強化する 「書く」「話す」サイクル
「書く」もでき「話す」もできて、選ばれる人になる
この本をきっかけに、読者のあなたの仕事や人生が、少しでもラクに、自由になればと願っています。
発信力を強化する 「書く」「話す」サイクル(P191)
「書く」と「話す」2つの発信力を同時に強化して、ファンから選ばれる人になりましょう。独立したい人に心に響くコンセプトの本です。
たいてい「書く」と「話す」は別々のスキルとして学ぶものです。そもそも、話す営業が苦手だから、書く営業としてセールスライティングを学ぶという人がいるくらいです。「話す」のが苦手だから「書く」を選択するわけですね。
その「書く」と「話す」を「発信力」として抽象度を上げ、両方のスキルを磨こうというのは、ナイスな着眼点。あとは、書籍の内容がどうかでしょう。さっそく各章の感想をまとめたいと思います。
第1章 「書く」と「話す」の誤解 | 誤解とのことですが、「完璧を求めるな」「独自の視点で書け」などは、たいていの文章術本に書かれている内容です。あまり真新しい内容はありませんが、再認識するにはちょうどよい内容です。 |
第2章 書くと話すの伝わる7STEP | この章がメインかな。7STEPを料理に例えてます。具体的ですが、実行するのは大変そう。ですが、この7TEPが習慣化したら、独立してビジネスができるでしょうね、きっと。(私には難しいかも、、、) |
第3章 書くと話すのお悩み解決例 | 書く悩み、話す悩みを解決する章。「文章書くのに、時間がかかる」「書くことが見つからない」など、よくある悩みに答えてくれてます。だけど、それでもできない人はできないのだ(⇒私のことです) |
第4章 書くと話すの実践レッスン | ①頭と心の中を知る②観察する③つなげる④名前をつける⑤俯瞰する⑥尖らせる この6つのレッスンをしましょうってことです。第2章の次くらいに重要です。1日24時間、通勤時間は往復2時間、仕事は8時間、睡眠は6時間だとすると合計14時間はレッスンできない時間です。とすると、通勤時間や食事の時間を含めた残りの10時間は頑張って①~⑤レッスンをしましょうってことになるのかな?これは、文章を職業にしていない限り激ムズな気がしますね。でも、できることからやるべき。⑤俯瞰するは、複数の視点をもつことですが、それだけでも鍛えた方がよさそうです。 |
第5章 書くと話すの相乗効果 | 書くと話すの相乗効果で人生が変わるよってことを語られている章です。自己啓発のようなまとめとなってます。 |
書く7STEPを習慣化しよう
個人的な評価になりますが、大事なのは第2章の7STEPです。このSTEPが「書く」「話す」になるからです。料理に例えた7STEPは、次のようになってます。
STEP1:誰にどんな気持ちになって欲しいか決める
STEP2:何を作るか決める(テーマを決める)
STEP3:調理方法を決める(話を組み立てる)
STEP4:材料を揃える(素材を集める)
STEP5:食べやすい大きさに切る(言葉・順番を整える)
STEP6:味付けをする(表現を磨く)
STEP7:盛り付けをする(タイトルをつける)
個人的には、料理に例えたのはわかりづらかったと言ったところです。STEP1~4までは、理解できたのですが、「STEP5:食べやすい大きさに切る(言葉・順番を整える)」は、「STEP5:食べやすい大きさに切る(表現を磨く)」でも通じてしまうため、「STEP5ってなんだったけ?」になってしまったからです。
ただし、この7STEPは納得です。発信するとはこの7STEPの習慣化で強化されるのでしょう。
そして、文章術の本は、この7STEPのうちのどれかひとつに特化して販売されていることが多いかと思います。文章表現の本ならSTEP6の本ですし、キャッチコピーの本ならSTEP7、文章ネタの本ならSTEP2と言った感じです。
だから、文章術の本は多いし、読み手が混乱するのですが、本書は、STEPとして整理されているのがよいところ。この7SETPを意識しスキルを掘り下げるために、それぞれのSTEPについて書かれた文章本を購入すれば、無駄買いがなくて済みそう。
機会がありましたら、本書の7STEPの各STEPを学べる本の紹介記事も書きたいと思います。
短いは正義
文章は、短くわかりやすく強く書く
「短いは正義」、本屋でいうタイトルを読んだときすぐに思い浮かんだのが『嫌われる勇気』です。両本ともダイヤモンド社ですから、まあ、ベストセラー本のリズムをパクったのでしょう。どうも「正義」という言葉が相応しいと思えません。「コピーライターなら、もっといいタイトルを思い浮かばなかったのかな、それとも、出版社の意向で決まったのかな。といずれにしても、こういう安易なパクり方をしているように見える本は、あまり良本ではない。」私の個人的な見解です。
とりあえず手に取って、「はじめに」を読んでみます。すると次のように締めくくってました。
長いと書いていて疲れます。「短い」と、楽に書けます。
長いと読む気が萎えます。「短い」と、読んでもらえます。
長いと要点がボケます。「短い」と、きちんと伝わります。
長いと頭に残りません。「短い」と、記憶に残ります。
長いとうんざりされます。「短い」と、好印象を与えます。
長いと読むにも書くにも時間がかかります。「短い」と、時短になります。
長いと書くことが嫌いになります。「短い」と、文章が上達します。「短い」は正義です。
さあ、始めましょう。短いは正義 はじめに(P10)
途中まではいいですね、納得です。ですが、なぜ最後「短いは正義」でまとめた? 善悪関係ないでしょう。「短いは利益」なら納得できるのですが。
「しょうもないな」と、本棚に戻そうとしましたが、一応中身を確認。たまたま開いたのはP72。「という」と「こと」というクセワードを省く実例が載ってました。まさに、私の悪い癖を矯正するためにあるようなページです。「内容、悪くないじゃないか!」実用的で、読んですぐ実行できそうな内容です。これなら著者を儲けさせてもよいかも。取り合えず購入することにしました。
では、読んだ感想を簡単にまとめたいと思います。
第1章 短く | 文章を短くするためのテクニックに特化した章。まさに、この第1章がこの本のメインと言えます。誰にでもできる文章を短くするテクニック。長ったらしい丁寧文も、短くできてしまいます。全体的に言われて納得できる章ですが、とくにP60の文の贅肉を徹底排除は、すぐにできる内容なのがGOODです。 |
第2章 わかりやすく | 短くした文章に数字の力を使ってわかりやすくしていくためのコツが学べる章です。ただし、文章の本を読み慣れている人にとっては、真新しい情報はありません。数字を使えってたいていの本に書いてありますからね。 |
第3章 強く | 短い文章を強いメッセージにするためのノウハウが学べる章であり、テクニック活用例が多く掲載されてます。キャッチコピーのテンプレートとして使えるくらい、実用的な内容だと思います。ただし、この章もキャッチコピーの本を読み慣れている人には真新しい情報はありません。しかしながら、テクニックがシンプルにまとまっているため、初見の人にはGOODな内容です。 |
本書は、短く書くに特化した内容で、読みやすい文章ですので、読んで損はないでしょう。一方、文章術の本に慣れている人からしてみれば、真新しい内容があるわけではないのも事実です。
多くのテクニックが掲載されている本を読んでも、自分の文章のどこから改善してよいかわからないものですので、短く書くに特化したテクニックに集中した方が、どう改善すればよいか、アクションしやすいと思われます。
ぜひ、文を短くするスキルを身につけて、書く人も読む人も、みんなで楽になりましょう。
短いは正義(P212)
文章を書くのは簡単ではないけれど、今より楽にする方法はあるようです。短く書くもその一つ。第一印象の「タイトルがしょうもない」から「内容はありだな」と自己評価が変わった本でした。
まとめ
楽に書くテクニックを習慣化して言葉は強くなる?
以上、書くテクニックが学べる本を2冊紹介しました。
この2冊を読んで気づいたことがあります。「発信力を強くする」や「短くした言葉を強くする」など、両方の著者が「強く」というメッセージを使っていることです。
たしかに、文章が上手くなりたい人達にとって、上手くなりたい理由と言えば、「注目されたい」「評価されたい」などがあるでしょう。そして、注目されたり、評価されたりするためには、ライバルに勝つ必要もあるでしょう。つまり、文章が上手くなるということは、「ライバルよりも文章が読まれるための戦いに勝つこと」とも言えそうです。
「正義は必ず勝つ」という言葉がありますので、「短いは正義」というタイトルを「短いは勝つ」と置き換えてみると、最初はパクリみたいでしょうもないと思ったタイトルも、なんだか納得できてしまいました。
さまざまな書くテクニックがありますが、本書の2冊のテクニックで、書くことを楽にし言葉を強くするテクニックをトレーニングすれば、ライバルに勝つのも早くなるかもしれません。
とりあえず私は、クセワード「という」と「こと」を減らすことから始めます。