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文章凡人である私は、とにかく書くのがしんどいのでございます。稼働がかかるからです。
何に稼働がかかるかと言うと、文章仕上げるプロセス全部です。何を書くか、どう書くか、どんなタイトルにするか、書き出しはどうするか、どう話を広げるか、クローズはどうするかと、文章が完成するまでに多くの難関が待ち構えています。つまづくたびに心が折れ、寝てしまうのです。
文章を早く書くにはどう工夫すればよいか。(いや速く書くか?ん?早くと速くはどっちが正しいのだ?とりあえず両方使っておきます。)
当然のごとく努力したくないので、魔法の書を探します。そんなよこしな理由で本屋をウロウロしていたところ、良さげな本がありました。
それが、今回紹介させていただく「10倍速く書ける 超スピード文章術」です。この本、本当に良さげです。
目次
文章を早く書く方法とは?|10倍速く書ける 超スピード文章術
本書「10倍速く書ける 超スピード文章術」が優秀なのは、はじめにの1ページ目に読書対象者と本書の目的が書かれているところです。
「文章が苦手。書いてる時間が辛い。メールも企画書もできれば書きたくない。」
「最初の1行を書き出すまでに、ものすごく時間がかかる」
「文章がうまく伝わらない。しゃべって伝えることはできるのに」
「書き直しを何度も命じられて、いつまで経っても書き終わらない」
「数千字のレポートは、文字が埋まらなくて苦痛だ」
本書は、文章を書く人のそうした悩みを、すべて解決するための本です。
文章が得意な人も苦手な人も、文章を書く上で生じる「ムダ」を徹底的に削ぎ落して、とにかく「速く書き終える」ためのスキルを考え方をお伝えします。10倍速く書ける 超スピード文章術(P1)
まったくもってお見事。ダラダラとわけのわからないストーリーが書かれていて、最後の方で「本書の目的は~」と書かれている本と比べたら、めちゃくちゃ読みやすいです。
文章が早く書けない理由と文章を早く書くコツ
早速、本題に入ります。
なぜ、文章が早く書けないのか? 著者は下記のようにおっしゃってます。
文章執筆に時間がかかる最大の原因は、ゼロから文章を作ろうとすることです。
~中略~
書く内容がわかっていれば、つまり、素材が揃っていれば、速く書けるのです。「10倍速く書ける 超スピード文章術」(P33)
この早く書けない理由については共感する方も多いと思いますが、たしかにゼロから文章を書くのはしんどいです。準備なくして文章を書くのは難しいでしょう。
だからこそ、ゼロから文章を書くための準備として素材を集めなさいというのが素材文章術のポイントです。
文章を早く書くコツ素材文章術
では、素材とは何か? 素材とは、次の3つのことです。
①独自の事実
②エピソード
③数字
拍子抜けしたかと思いますが、本質的なことというのはシンプルなもの。
書こうと思ったネタについて、上の3つの素材を集め、箇条書きでメモしていきます。
この「箇条書きにする」が、個人的にはポイントでした。なぜなら「Dynalist」というアウトライナーを利用してる私にとって、箇条書き作戦は相性がよかったのです。
もちろん、アウトライナーを使っていなくても箇条書きの便利さは同じだと思います。実際にためしてみるとわかります。上記の素材3つを箇条書きしながら集めていく作業は、なかなか効率がよいのです。
文章を速く書くために押さえておきたいポイント
この素材文章術、さまざまな教えがありますが、次の①~③はきっちり押さえておく必要があると私は思いました。
①文章は素材が9割。新聞記事は9割以上が素材である。
紙面を埋めているのは素材(独自の事実、エピソード、数字)であるとのこと。たしかに、感情的なことはあまり書かれていませんね。それくらい、素材は重要であるわけです。
だからと言って、自分の感情を書いていけないわけではございません。自分の感覚も素材になると、著者は言ってます。(P108)
②どう書くかではなく、何を書くかだ
自分が何を書きたいかではなく、読み手が何を読みたいかです。読み手が読みたいものを書く必要があります。読み手が読みたいのは素材だということ。(こう言い切ってしまっているところが、本書の良さです)
③箇条書きで書こう
やってみるとわかるのですが、箇条書きは本当に速く書けます。なんとなく書く気になれないときでも、箇条書きをしてみるとだんだん集中してきて、書く気がおきてきます。箇条書きはアウトライナーとの相性がいいし、アウトライナーは箇条書きの並び替えが簡単です。デメリットがありません。
以上、上記3つは速く書くポイントだと個人的には思ってますが、本書の読者によっては違う答えがでるかもしれませんので、気になるかたは本書を読んでみるといいかもしれません。
まとめ
文章力向上のトレーニングに素材文章術
文章が早く書けないのはゼロから文章を書こうとするからでした。そこで、速く書くコツとして3つの素材「独自の事実、エピソード、数字」を集め、まずは箇条書きで文章を書こうというのが、素材文章術のコツでした。
非情にシンプルであり、私のような文章凡人でも実践しやすい文章術です。
この素材文章術ですが、著者の上坂徹氏は、2018年9月に発売されていた↓の本でも「スピード文章術」の執筆をされていましたので、興味がある方はご参考にしてみてください。
今回、本書の内容を紹介しきれてませんが、他にも著者のさまざまなテクニックが掲載されてました。
そういうテクニックを総合的に捉えてみると、素材文章術は、努力して文章力向上というより習慣化して文章力向上を目指しているノウハウのような気がします。
消耗せず文書力トレーニングができそうなので、今後とも素材集めと箇条書きは続けていきたいと思います。
ただし、書くネタがないと文章が書けない部分については、引き続き課題でございます。(私、薄っぺらい人生なのでネタがありません。悲しい)